百合とは何か

目次

  1. 前置き
  2. 百合とは何か
    1. 女の子同士?
    2. 心のつながり?
    3. 見えるもの?
  3. 百合を見る力=啓蒙
    1. 啓蒙は高ければ良いというわけではない
  4. 好きな百合傾向を見つけよう
  5. もっとハイレベルな百合を知る

前置き

百合というものが何なのか、筆者が去年得た答えを記します。
ここ違うくね? みたいなのは @elleonard_f までどうぞ。

この内容は、昨年ある場所で めんどくさい百合豚による百合論 として発表したものと重複しています。

百合とは何か

百合とは、 女の子同士の心のつながりが見えるもの です。

女の子同士?

ここで言う女の子は女性全般を指し、特に年齢や次元で限定されるものではありません。

百合はティーン同士とは限らない。というのは 社会人百合 でググればすぐにわかることですし、なんならおばあちゃん同士でも大変にエモくて良いでしょう。
無論、年の差があってもそれが百合であろうことに変わりはありません。

筆者は二次元百合が好きですが、三次元でも百合は百合です。
尤も、同じ次元に生きる対等な存在に対して理想を押し付けるのは唾棄すべき邪悪なので、応援するにしても程々にしないといけませんが。

心のつながり?

恋慕ばかりとは限りません。
友愛だったり家族愛だったり、あるいは対抗心だったり、時には憎悪だったりもするでしょう。

その心のつながりは双方向かもしれませんし、すれ違っているかもしれません。
ひょっとしたら一方的な強い想いだったりすることも、あるかもしれません。

見えるもの?

百合を観測するのはその対象物の受け手です。
本なら読者だし、ゲームならプレイヤー。アニメなら視聴者だし、舞台なら観客です。

要するに、受け手がそれに対して女の子同士の心のつながりを見ることができれば、それは百合なんです。
百合とは主観的な概念であって、万人に共通するものではないのです。

百合を見る力には個人差があり、直接的に描かれたものでなければ百合を見出だせない人もいれば、あらゆる対象に百合を見出す狂人もいるかもしれません。

百合を見る力=啓蒙

Bloodborneの啓蒙を元にした表現です。
Bloodborneでは啓蒙を高めると、これまで見えなかったものが見えるようになります。
啓蒙を上げすぎると発狂耐性が低下します。

つまり、百合啓蒙が低いと、百合を見落としやすくなり、高いといろいろな百合が見えるようになります。

腐女子の皆さんがなんでもないはずの少年漫画にBLを見出すのは、まさにこの啓蒙です。
たとえば一瞬だけ視線が交わったとか、一コマだけ並んで描かれていた、というだけでそこに(実際に原作サイドが意図したかどうかに関わらず)心のつながりを見出す。
それと似た経験に覚えのある百合オタクもそれなりにいるでしょう。
なんでもない日常系アニメに百合を見出す人とそうでない人がいるのも、啓蒙の差ゆえです。

啓蒙は高ければ良いというわけではない

啓蒙が高まってくるといろいろな百合を楽しむことができます。
登場人物の視線の動き、セリフの単語一つ一つ、カメラワーク、作品によっては様々な角度から百合が見えてきます。

ただし、百合啓蒙が高すぎると、あらゆる対象に百合を見出す狂人となってしまうでしょう。
本人は幸せかもしれませんが、とても孤独な旅路になることを覚悟しなければなりません。

好きな百合傾向を見つけよう

性的な肉体接触を含む描写? それとも手をつなぐまで? 接吻まで?
女の子同士の間にある感情は薄暗いもの? 爽やかなもの? 激しいもの? 穏やかなもの?

どんな関係が好き? 幼馴染? 姉妹? 主従? ライバル? 居候? お隣さん?

自分の好きな傾向を知っておくと、似た作品にめぐりあえて幸せになれるかもしれません。
同時に、そうでないものも百合は百合なんだという認識を持っておくと、百合オタクの世界が平和になります。
もちろん、雑食なら雑食でも良いでしょう。それだけ多くの作品を楽しめるということなのですから、オトクな体質です。

もっとハイレベルな百合を知る

百合が俺を人間にしてくれた――宮澤伊織インタビュー

この記事を読めば、もっと正確で直球な百合を知ることができるでしょう。
筆者が記した内容はあくまでオブラートに包んだわかりやすくやさしい表現にとどめていますが、この記事はもっとぶっちゃけています。
言葉の選び方を少しだけプリミティブにした分、内容は実直で今の百合というものをより正しく表しています。

壮年女性とミズタコの異種間百合とか、不在の百合なんていうハイレベルな内容を含むので、ある程度啓蒙を高めておかないと理解に苦しむパートはありますが。