【ゲーム感想】ソフィーのアトリエ~不思議な本の錬金術師~

目次

  1. 前置き
  2. グラフィックス
    1. 3Dモデル/背景
    2. イベントスチル
  3. サウンド
    1. 効果音
  4. シナリオ/キャラクター
    1. ソフィー
    2. プラフタ
    3. モニカ
    4. オスカー
    5. コルネリア
    6. ハロル
    7. ホルスト
    8. ジュリオ
    9. フリッツ
    10. レオン
    11. メクレット&アトミナ
    12. テス
    13. パメラ
    14. エリーゼ
    15. ロジー
  5. システム
    1. 調合
      1. 調合の時間制限
      2. 釜を作り直す
      3. 特性マラソン
    2. 採取
    3. 戦闘
    4. マップ移動
    5. 時間経過
  6. やりこみ
    1. 周回プレイ
    2. エンディングコンプリート
    3. トロフィコンプリート
    4. 強敵攻略
  7. 総評

前置き

筆者はアーランドシリーズ及び黄昏シリーズのみプレイ済みの重度の百合豚である
ソフィーのアトリエに関するネタバレを多分に含む記事なので、未プレイの方は注意されたい

グラフィックス

3Dモデル/背景

3Dモデルはさらなる可愛さを得て、更にPS4ではハードの制約から解き放たれたことでヌルヌル動くように
黄昏以降の立ち絵を採用しないスタイルはそのまま
しかしながら、二次元をうまくモデルに落としこんでいるため、アニメを見ているような感覚に陥る
ソフィーちゃんが可愛すぎて、プレイ中は立ち絵がないことを全く意識しなくなっていた

背景はのどかな石畳の町並み
水を主なテーマとしていた前作のステラードとは違い、海や川よりも山や森の緑が印象的な田舎町になっている
(井戸もあれば山師の水辺もあるので、黄昏シリーズのように水に困っているような様子はない)

のどかで優しい世界なので、見ていてとても落ち着く
前作同様、コーエーテクモの技術を取り入れたからかカメラワークはぐるぐる回すことができ、しかもPS4なので重さを感じさせない気持ちのいい動きをする
(vita版がどうなっているかはわからないが……)

シリーズの悪しき恒例とも言えるテクスチャバグにも遭遇せず、穏やかな世界を堪能できた

イベントスチル

枚数は歴代シリーズに比べやや少なめ
ストーリー自体のボリュームも抑えめなので、新シリーズはある意味新ハードにおける実験作のような立ち位置か

絵師は黄昏までの左さんではなく、NOCOさん&ゆーげんさんのダブル絵師
絵の雰囲気がやや異なる二人だが、二人の絵が同時に出てくるスチルではさほど違和感なく融合できているように思える

各キャラクターにスチル1枚と、ソフィーとプラフタに数枚という構成で、少ないながらも各々の魅力が存分に引き出されている
惜しむらくは、穏やかで魅力的な世界の背景がさほど強調されていないところ
スチルではキャラクターの個性に焦点が当たっている上に田舎で人が少ないので当然と言えば当然だが、背景にモブキャラが一切登場しない
(せいぜい、水辺のバカンスでプラフタがとったどーしてる程度)

次回作ではもう少し人が多くなることが想像されるので、そこに暮らす人々が少しでも余分に描かれてくれていたら、と思う

度々表示される背景の絵は世界観にとてもマッチしていて、優しいテイスト
やや閉じた世界で箱庭感はあるものの、シリーズ1作目としては小さくキレイにまとまっている

サウンド

今作はシャリー以上に阿知波さんの曲が少なめになり、柳川さんと浅野さんがメインになっている印象
柳川さんのほのぼのしたBGMが多く、どことなくロロナを思い出す雰囲気に
初参戦の矢野さんの曲も世界にうまく溶け込んでいて良い

今作もよく聞くアトリエや街のBGMは、ずっと聞いてても飽きないもの
特に街の曲は時間帯によるアレンジの変化がどれも時間ごとの色が出ていて良い
穏やかな朝、明るい昼、一日の終わりを感じさせる哀愁ありつつも活気溢れる夕方、ピアノがきれいな夜

戦闘BGMも阿知波節は少なくなった
浅野さんの雲雀東風はバイオリンのスタッカートが非常に気持ち良い
展開はどことなくエスカ&ロジーアニメのアスイロを思わせる爽やかさ
今回のアバンタイトル曲も含め、これが浅野さんの得意とする浅野節というところだろう

vsエレメントで使われるJunoは今作唯一のコッテコテ阿知波節でとても良いのだが、光おばさんこと光のエレメントのせいで若干トラウマ

キャラテーマも素晴らしい
山茶花は前作のミルカのテーマの雰囲気を感じさせる穏やかな曲だが、その中にも無邪気さを表現するピアノや若干ミステリアスな感じを出すアコギが良い
本好きのメガネっ娘は笛とギターの音が前作の船の上の錬金術師や雛菊と鈴掛を思い出させる
明るくかわいい曲だけでなく、人形とおじさんのような落ち着いた曲もまた良し
starclusterは重要イベントの曲かと思うほど気合の入ったキャラテーマ
モニカイベントを進めることで聞けるボーカルアレンジが素晴らしい

La Coccinelleはすごいとしか言えない
いや、作曲者コメントの通り確かにイヤミを思い浮かべるのだけど、なんで……!?

Sophiaの、劇場版のエンディング感がやばい

折り目のついたページまでは作曲者コメントの狙い通り
クリア後にタイトルを見てアレ? と思って音楽室で聞いてみたらなるほどでした

ドールメイクのうたは歌詞が楽しいしソフィーの合いの手が可愛すぎるので、ついつい用もないのにドールメイクを開いてしまう
聞こえた悲鳴は聞こえないふりーをしてー!(いいねッ!)

PhronesisはRURUTIAにしてはテンポが速く、ボーカルの声を張るタイプの珍しい曲だった
溜めに溜めたウィスパーボイスが強みの彼女の声が生きるパートはfull版でしか聞けない

曲名使われるシーン
木漏れ日のカンパネラソフィーのアトリエ
春風のポーレチカソフィーのアトリエ
とある街の風景街(時間帯によりアレンジが変化)
雲雀東風通常戦闘
Junoエレメント戦
starclusterモニカのテーマ
山茶花コルネリアのテーマ
人形とおじさんフリッツのテーマ
Sophiaスタッフロール
折り目のついたページまでクリア後タイトル
世界、星と空と道とアバンタイトル
ドールメイクのうたドールメイク

世界、星と空と道とが特にお気に入り
新しいアトリエが始まったのだと強く感じさせる、これまでのシリーズにない突き抜けた爽やかさがたまらない
間奏のピアノが最高なので、聞いてない人はぜひ音楽室かボーカルコレクションでfull版を

効果音

地形によって変わる足音が耳に心地よく、特に木の床を踏んだ時の音が最高
意識しなかったプレイヤーも多いだろうが、そういう人にこそ意識して聞いてみてほしい
音に関しても世界観を細部まで作り込み、耳に優しいつくりになっている

シナリオ/キャラクター

不思議シリーズ第一作かつPS4での第一作ということもあってか、かなりコンパクトになっている
しかしながらストーリーはキレイに閉じており、やや箱庭的な世界でありつつもしっかりDLCの後日談で次回作に続くうまい構成になっている

黄昏のような暗めの話が続くということはなく、とにかく底抜けに明るくて芯の強いソフィーの冒険活劇ならぬ錬金活劇と言ったところ
周りのキャラクターはアトリエにしては素直な性格の連中が揃っているが、それでも魅力的
変に奇をてらったキャラ付けがない分、キャライベントでも特に身構える必要なく、これまでのシリーズ以上に気楽に進められるだろう

ソフィー

我らが主人公
エスカ&ロジーがエスカの可愛さを全力で堪能するために存在したのに対し、この作品はソフィーの可愛さに酔いしれる作品でもある
ひたすらに前向きで頑張り屋、それでいてちょっぴりお調子者の彼女はもうかわいいを体現する存在と言っても過言ではない

今日も1日頑張るぞいポーズでドヤ顔したり、かと思えば勝利時の八重歯が画面の前のおじさんの魂を浄化してくれる
最初のちょっぴり芋臭い外套が可愛くて、衣装チェンジ後もそっちに戻して使っていたのはレオンさんには内緒だ

プラフタのために一生懸命な姿が、こう、キマシですよね

普段の彼女からは想像できないが、プラフタが現れる前は一人でアトリエで過ごしていた
唯一の肉親だった祖母を亡くし、ベッドが二つあるアトリエに一人で過ごしていたのだ
そこにプラフタが現れたとなれば、これはもうソフィーにとって彼女の存在が大きくならないはずがなく……

プラフタ

ヒロイン枠
最初は本の姿だが、ドールメイクにより人形の肉体を手に入れる
しっかりしているようで案外抜けていたり、師匠ポジションでありながらこちらもかなり可愛い

悪態をつきながらもなんだかんだでソフィーに優しいところもポイント
ソフィーの成長を傍で見守るうちに、だんだんと彼女の実力を認めていく

中の人がトトリ/メルルのアトリエに登場するミミちゃんと同じなので戸惑ったプレイヤーもいるかもしれないが、別次元の別人である

武器が割とスタープラチナ
無敵のスタープラフタでなんとかしてくださいよッ!

モニカ

幼馴染は負けフラグ
なんかやたらぴっちりした衣装でお色気枠かと思いきや、そういうこともなく割と影の薄い幼馴染
彼女の存在はこの世界の宗教観を知るのに役立ちそうな気がするものの、まだ今作では明かされていない

キャラのテーマ曲と、キャライベントを進めたときに聞けるペンタスは必聴

キャラの影が薄く、DLCイベントでも「モニカには言いづらいし」という理由でスルーされ、出番がなかった
おそらく祖母がいなくなってアトリエに一人になってしまったソフィーを何かと気にかけてくれていたはずなのだが、そんなソフィーもプラフタに夢中になってしまい……
いや、結果的にソフィーが元気になったのだから良いのかもしれないが、そういう健気さを見せられるとそれはそれで辛い
挙句、次回作のキャラ紹介にオスカーが先に現れ、彼女は2016/09/27現在存在すらしない
見た目もかわいいし声も良い、主人公の幼馴染という強力なポジションにいながらこの仕打は果たして……

スペシャルアタックが白夜殲滅剣

CVは洲崎綾。艦これでも数多くの艦を演じている。りりくるのうざ子も同じ人。
演技としては雷と鳳翔を足して2で割った感じか

オスカー

ミスターぽっちゃり
植物の声が聞こえるとかいう、ミステリアス少女かと思う設定がある
かわいい幼馴染が二人いて、美人すぎる母親がいてと、前作のシャルロッテの如きラノベ設定持ち
しかし本人はそういう話に興味がなさそうで、割と憎めない奴になっている

……次回作サイトのキャラ紹介では衝撃的な変化を遂げた彼を見ることができる

コルネリア

今作のホム枠
いわゆる量販店担当で、彼女なしでは錬金術は成り立たないほどお世話になった
表情の変化を表に出すのが苦手系のロリ
衣装が色々きわどい

ハロル

ツンデレ枠

スペシャルアタックがDIO

ホルスト

酒場のマスター
ゲラルドさんを思い出すアトリエプレイヤーも多かろうが、彼はまた違う魅力を持った男
落ち着いていて穏やかで、ゲラルドさんよりも声が柔らかい
彼のイベントスチルはすごく良い

CVは上田燿司。ジョジョのスピードワゴンと同じ人だが、あんなハイテンションにはならない

ジュリオ

騎士枠
アトリエプレイヤーの間では騎士と言えばあいつなので、色々期待してしまうが、こちらはただの紳士
大剣使いなのに目も光らない

CVは大河元気。遊戯王ZEXALのミザエルと同じ人。

フリッツ

ダブルソードおじさん(岸田メルでない)
目が光る枠はこっち
落ち着いた連中の中でもひときわ個性が光る人形狂い
普段は落ち着いているのだが、人形のこととなると途端に豹変する楽しい奴
この性格を見るといつものアトリエという感じがする

実は妻子持ちだったり、家族のこととなってもなかなかおもしろいおじさん
DLC後日談イベントでは若干声が高くなっている印象を受けた

CVは堀内賢雄。30年以上のキャリアを誇る大ベテラン。
学級王ヤマザキのワタナベは実はこの人

レオン

仕立て職人
面白い反重力スカートを履いている

彼女はブレイク値をガンガン溜められるので強敵戦では重宝した

CVは飯塚雅弓。世代的にかなり昔から聞いている声。
ポケモンのカスミ、魔術師オーフェンのクリーオウ、スターオーシャンEXのレナ、Kanonの真琴、金田一少年の事件簿の速水玲香を演じている。

エリー、ヴィオラートのアトリエにも出演しているらしい

メクレット&アトミナ

くっそ怪しい装束の二人
かと思えば本当にラスボスだったとは

アトミナの性格がすごい大好き
「あなたのそういうところ、大っ嫌い」

二人の魅力が最大限に引き出されるのは後日談DLC
毒気を抜かれた二人は意外に爽やかだったり、過去のプラフタを知っているからこその面白い話が出てきたり
そんな二人の前だとプラフタもちょっと素が出たりと、かなり良いポジションの二人

メクレットのCVは松本さち。ムジュラの仮面のスタルキッドと同じ。
アトミナのCVは木野日菜。2014年から活動している。

アトミナの切羽詰まった演技が本当に良い

テス

カフェで働くうさみみ
ソフィー以上のお調子者で、あのソフィーがツッコミ役に回るほど
テスさんに対するソフィーちゃんのちょっと冷たい反応を見たいのだが、クリア後にイベント回想がないッ……!

デートイベントはキマシ感薄めだが、その控えめさがまた良い

割と後先考えないところもあり、面白い子なのでもうちょっと前面に押し出してくれても良かったのよ!

パメラ

黄昏シリーズでの欠席を経て、アーランド以来の復活
特徴的な高い声はそのままに、やっぱり幽霊設定も引き継がれているようだ

しかし、街の誰もが彼女の存在を自然に受け入れている状況はなんというかひぐらしめいたサスペンス感があって、これはこれでゾクゾクした

エリーゼ

きれいな大井っちことエリーゼお姉ちゃん
本屋のお姉ちゃんで何度もイベントではお世話になるのだが、本屋から出ない書庫の主なので影は薄め
性格も(大坪由佳演じるキャラとしては珍しく)本当に素直に、ただ本が好きなだけの女性。

CVは大坪由佳。彼女の声を聞くと一癖二癖あるキャラではないかと警戒してしまうのは、歳納京子のせいか?
りりくるでもぶっ飛びキャラ筆頭のイブを演じている。
今作は落ち着いた低めの声で演じており、今まで聞いたことのない演技なので新鮮だった。

ロジー

どうしてロジーがここに!? 自力で出演を!?
彼はフィクサリオではない(無言のタウゼント)

まさかの黄昏シリーズから続投
パメラと同じスターシステムにより、黄昏世界のロジックス・フィクサリオとは別のロジーらしい

今作では錬金術を完全に失い、ひたすら武器を打つ鍛冶職人となった
鍛冶のBGMが僧侶にされなかったおかげか頭皮は無事である

今作でも爽やか青年であり、旅に関する話はなかなかに面白い
前作までの几帳面さや研究者体質は今作では鳴りを潜めている

次回作では相方も登場するらしいが……?

システム

シリーズが黄昏から不思議に変わり、ハードもPS4になってシステムも一新された

調合

釜の中に素材をパズルのように埋め込んでいき、それによって品質を向上させたり効果を発現させたりする
このパズルシステムはなかなか頭を使う面白いものになっていて、ついつい何度も考えたり試行錯誤したりしてしまう

また、釜によって異なる性質があり、ストーリーを進めたり探索することで新たな釜を手に入れることができるようになった
釜の性質によって品質が上げやすくなったり効果発現させやすくなったりする
調合素材にはサイズが形状が存在し、釜の形によってどこに何を入れるかを考える必要があり良いパズルになっている

これら新システムは非常に面白いのだが、難点が3つほど

  1. 調合の時間制限がキツい
  2. 釜をいちいち作り直すのが面倒くさい
  3. 特性マラソンが辛い

調合の時間制限

達人の釜や古代の釜は、調合に60秒の時間制限がついている
じっくり考えるべき調合で時間制限をかけるのはナンセンスだった
同じ大きさを持つ釜で予習してから作ろうにも、釜ごとの性質があって完全にはシミュレートできない
目的のものが作れなかった時に備えてセーブし、だめだったらロードするという錬金術の本質的に無駄極まりない作業を強いられることとなる

60秒の時間制限はアトリエの調合にはつけるべきではなかったものと思う

釜を作り直す

釜自体を錬金術で作ることができるのだが、釜の材料はその釜自身
つまり、釜自体を新しく作ることはできず、既存の釜の効果をちょっと変えることができるだけである

高品質な調合をしようとすると主に釜の大きさを調整する必要があり、達人の釜を何度作り直したかわからない
釜の中のパネルを埋めれば埋めるほど品質が上がるので、あえて釜のサイズを4x4に縮めたり、しかし普段使いやすいのは6x6サイズだったりと、達人の釜は本当に忙しかった

この作業は果たして必要だったのか、という感じはしている
一度作ったサイズには自由に切り替えられるようにする等で、錬金術の本質から外れたことを強制する設計はやめにしてほしい

特性マラソン

素材についている特性がランダムなので、これは仕方がないものだった
前作シャリーのアトリエでもソウル系の特性を頑張って集めたり、エボルブボディが出ずに6時間以上粘ったりしていた
今作でも最上位特性はマラソンが必要になる
DLCダンジョンで特定の条件を満たした状態で宝箱を開けた中に低確率で入っているアイテムに特性がついており、それを狙わなければならない

最上位の敵を倒そうというのでなければ必要ない代物だが、あるなら強いものを集めたいと思うのが人情
結局、筆者は「正義の鉄槌」特性が出ずに9時間マラソンした

採取

採集ポイントで決定ボタンを一度押すだけで採取完了
採取し続けると採取地のレベルが上がり、ワールドマップに出るまで素材の質が良くなったりや敵が強くなる

ストレスフリーで、採取地のレベルも特定の探索装備でガンガン上げられる

難点はカバンやコンテナがすぐに一杯になってしまうところか
コンテナは5000の容量があるものの、終盤に素材をガンガン集めていたら枠が足りず、中を整理するのが面倒だった

戦闘

ターン制に変更
今作は装備を作り込めば通常攻撃でボスを屠っていけるので、装備をガンガン鍛えると良い

特殊技や連携技の演出はそこそこに、演出面ではカメラワークの疾走感を重視した感じになっている
サポート技でスピード感が表現されているのは見ていてとても気持ちがいい
実験作としてはよくできているが、次回作ではもうちょっと凝った演出を見せてほしい

マップ移動

ワールドマップの移動はやや面倒だが帰還アイテムあり
時間経過があり、時間帯専用の何某かがそれなりにあるので、ワールドマップを歩く時間も計算しなければいけなくなった

街の中の移動はどこでどのキャラクターのイベントが起こるか前作よりもわかりにくくなった
普段と違う場所にいればイベントが起こりそうなものだとわかるが、そうでない場合は虱潰しに調べるしかない
前作のように移動先の名称にアイコンがついていたりすると良かったのだが……

時間経過

今作では前作シャリーのアトリエ同様、時間経過の概念そのものはあれど、ストーリー上の期限というものは存在しない
シャリーよりもわかりやすく、時間経過が可視化されているのは評価すべき点
この観点で言えば、ある種理想形の時間経過システムの完成を感じた

基本的に種子の日に何かボーナスがあるという印象しか受けなかったのはやや残念だった
せっかく5種類あるのだから、それぞれの曜日にもう少し特色を出してやっても良かっただろう

しかし、1週間が5日しかなくそのうちの2日がおやすみという、現代日本人にとっては全て遠き理想郷のような設定である
3日働いて2日休み。最高だ

やりこみ

周回プレイ

今作にはない
一つのセーブデータでできるのは一周まで
何度もイベントを見たい場合やトロフィ条件を取り逃した場合には新規開始もしたかもしれないが、筆者は今作では1周でコンプリートできた

賢者の石をラスボス戦前に作ることだけ気をつけていれば問題はないが、そこだけやや不親切ではあった

エンディングコンプリート

ラスボス前に賢者の石を取っているか否かで分岐する
が、それだけだし、持っていない版を見ていなくてもシナリオの理解上問題はない

最後のイベントが変わるわけではないので、賢者の石を持っているパターンのみ見ても良いだろう

トロフィコンプリート

今作はさほど難しくないが、閃きの達人と生命を刈る者の二つが残りがちか
特に閃きの達人は、先日のアップデートでver1.05になっていると、DLC後日談(無料)をプレイしなければ獲得できなくなっている
まだ攻略サイトには反映されていないところも少なくないと思われるので、レシピ一覧に黒い箇所があるのならDLCイベントをチェックしてみよう

生命を刈る者は装備とアイテムを作り込めば特に苦労しない
が、前者は魔王のウワサが出て来るまで苦労するかもしれない

強敵攻略

難易度の他に採取地のレベルでも敵は強くなっていく
従って、難易度despairの採取レベル5の状態が最も敵が強い状態
光のエレメントや魔王はそこまですると本当にキツそうだが……

総評

実験作としては上々
そうでなくともキレイにコンパクトにまとまったいい作品だった

次回作へのつながりもしっかりDLCで発売直前のこの時期に補完してくれたし、次回作にも期待が持てる出来である

あとは、特性マラソンや釜の作り直し等の問題点が解消されることを期待したい