【ゲーム感想】ソニアの大冒険

目次

  1. 前置き
  2. 作品販売ページリンク
  3. グラフィックス
  4. シナリオ/キャラクター
    1. 終始明るく爽やかに
    2. ソニア
    3. メアリー
    4. くじゅはファミリー
    5. エリス
    6. トリシア
    7. マルティナ
    8. ボッテキア
  5. システム
    1. ボリュームマシマシ
    2. 回数制限式の特殊スキル
    3. 戦局を左右する料理
    4. ワールドマップから宝箱の数が確認できる
  6. やりこみ
    1. サブダンジョン巡り
    2. 図鑑コンプ
    3. エクストラダンジョン
    4. コロシアム
    5. ステータスカンスト
  7. 総評
  8. 関連記事

前置き

筆者はサークルえちぼの過去作1をすべてプレイ済み。
本記事には、本作のストーリーに関する重要なネタバレを含むため、お読みになる前に本作をプレイしてほしい。

作品販売ページリンク

グラフィックス

マップの美しさは健在。質・量ともに申し分ない。
一枚絵はほとんどなくなったが、攻略を進めることでおまけイラストを閲覧できるようになる。

また、本作は敵キャラのグラフィックが全て描き下ろしになっている。
敵キャラと言えどとにかく可愛くポップな絵柄で、本作の明るい雰囲気によくマッチしている。
勢いだけで書かれた説明文もあって、新しい敵に出会うたびに図鑑を開くのが楽しみになる作品だった。

シナリオ/キャラクター

終始明るく爽やかに

本作のシナリオは、前作からの温度差が激しい。
底抜けに明るく前向きな少女ソニアと愉快な仲間たちによる冒険活劇である。

エンディングで少し疑問符の残った展開も、Promise形式の真エンドでしっかりと回収。文句のつけようがない後味の良さであったと思う。

ソニア

主人公。明るく前向きで、後先考えないウルトラポジティブな少女。
不思議と人を惹きつけるカリスマを持っており、最終的には冗談めかして魅惑の魔女なんて呼ばれたりするシーンもある。

露出は多めだが、健康的な色気という感じ。人たらしな性格もあって、罪作りな女である。

戦闘面では先制技、必中技を習得したり、攻守バランスよくスキルを覚えたり、元の敏捷が高いのもあってプレイ中ほとんど前衛に立ってくれていた。貫禄ある主人公。

メアリー

前作に登場した本の魔女……と同じ姿・性格だが、別世界の別人と思われる。2

あざとかわいい正統派?ぼっちヒロイン。パーティの中では比較的常識人で、それ故に振り回される姿もまたかわいい。

戦闘面では魔法主体のサポーター兼サブアタッカーという感じ。
アタッカーとして尖った性能をしているわけではないので、火力不足を感じて筆者はあまり使ってあげられなかった。
サポーターとしてはかなり優秀なスキルが揃っているので、強敵相手には出番があった。

くじゅはファミリー

どこかで見たような謎の小さい妖精さん5人組。
それぞれに濃すぎる個性があり、中でも最後に喋るふぇいふぇいは異彩を放っている。
彼女たちの言葉について、深く考えてはいけないのだろう。

戦闘面ではサポート特化であり、強敵を相手にする際は無類の強さを発揮する。
特に危険な注射がマジで危険。
打たれ弱さは回避でなんとかすることを想定されたステータスになっている。

エリス

破壊の魔女。
前作に登場した斧持ちシスターが元となっているようだが、性格は異なる。

斧をぶん回す小柄な関西弁シスターと、なかなか属性が贅沢。
作者本人が本場の関西人ということもあって、関西弁がかなり自然で安心する。

時折乙女な部分を見せるあざとさも。
マルティナにうざ絡みされて呆れたりキレたりしている姿が印象的。
トリシア共々、パーティの中ではややドライというか、現実主義なところもあって、頼れる強者感もある。

戦闘面では見た目通りの物理アタッカー。
火力面で非常に頼りになるため、彼女も前衛にいる機会は多かった。

トリシア

過去作でボスとして登場した疫病の魔女。長身片目隠れのナイスバディなお姉さん。

穏やかな性格で年長者としての貫禄はあるのだが、特定の地雷を踏み抜かれると一瞬にして余裕がなくなる。
真顔で冗談を言えるお茶目さがあり、特にエリスをからかって遊ぶ姿が印象深い。

いかにも魔女な帽子とローブなので、魔法使いキャラかなと思いきや、戦闘ではガチガチのインファイトもやれる両刀アタッカー。
筆者はドラゴンクローのかっこよさと倍率に惚れ込んで、ほとんど物理寄りで運用していた。
終盤の強敵相手には、特殊スキルの関係で魔法寄りビルドのほうが活躍しやすい。

マルティナ

過去作でボスとして登場した紅天の魔女。
いわゆるウザキャラ。元々はメスガキとしてデザインしていたらしいのだが、実態はちょっと違う感じになった。
エリスやトリシアにウザ絡みしては雑に扱われたり墓穴を掘ったりしている。道化。
その実、ちゃんと考えたり周囲を観察したりした上で道化を演じている部分があり、そのギャップが筆者に刺さった。
ソニア以外でのパーティの精神的支柱と言っても過言ではなかろう。

泣いたり白目剥いたりするのが似合いそう。

戦闘面ではバリバリの魔法アタッカー。
メアリーよりも単体火力に特化しており、道中戦で高火力を叩き込み、確実に1体処理する役として前衛にいる機会が多かった。
ただし、やりこみフェーズ最終盤のボス戦ではメイン火力として頼りすぎると痛い目を見る。
魔法反射に対して成すすべがないため、十字架キャリアにするなどの運用でカバーしたい。

ボッテキア

恒例のはんぺん神。メインに軽く関わりつつ、やりこみではガッツリと絡むことになる。
前作よりは影薄めかも。
コロシアムを除けば最強の裏ボスとしてパーティの前に立ちはだかる。

システム

ボリュームマシマシ

バランス調整は前作同様、ちゃんとクリアできるレベルに調整してくれている。3

終盤のボス戦は装備をちゃんと考えて挑むパズルのようで、やりごたえがあった。

回数制限式の特殊スキル

キャラクターは特殊スキルを2つ装備でき、装備した特殊スキルは戦闘中に使用できる。
使用できるのは1ターンに1人まで。クイックで行動回数が増えている場合、1人で2回使うことは可能。

使用回数はセーブちゃんや宿屋でしか回復できないため、使い所は考えないといけない。

特に、くじゅはファミリーの危険な注射は終盤のダンジョンやボス戦で生命線になり得る。

戦局を左右する料理

材料を使って料理を作ることができ、料理アイテムは戦闘中のみ使用可能。
1戦闘に2回までしか使用できず、その制限に見合った強力な効果を持っている。
序盤は材料を腐らせがちになるが、終盤、これに頼って材料の不足にあえぐことに……。

ワールドマップから宝箱の数が確認できる

前作から大きく改善されたところ。システム担当としては目玉だと思っているシステム。

そのダンジョンにある宝箱の総数と、そのうちいくつ開けたかを確認できる。
取り逃しがあっても後で取りに来れる、という安心感はとても大きい。

やりこみ

サブダンジョン巡り

ダンジョン数は前作よりも更に増えており、総マップ数は1000を越えている。
前作同様、るぱさんの攻略記事には非常にお世話になった。

図鑑コンプ

前作よりはかなりコンプしやすくなったと思われる。
金結晶と虹結晶はしんどかったが、それくらい。

エクストラダンジョン

ストーリークリア後に挑むことを強く推奨されるダンジョン。
次元の狭間以外は難易度が高いとかではないが、まずこちらに挑まずにストーリーをクリアすることが推奨されている。

すべてクリアすると真エンド条件が満たされる。

コロシアム

真エンド後に挑めるエンドコンテンツ。作者からの挑戦状。
筆者はここの最終戦に勝てていない。
システム上仕方ない部分はあれど、あのリトライ性ではやり直す気が起きなかった。

救済措置としてステータスドーピングを行えるようにもなっているため、途方もない時間をかければクリア自体は可能だろうと思われる。

ステータスカンスト

ステータスドーピングが行えるので、金策を繰り返せば最終的にはカンストを目指せる……が、かかる時間が現実的でない。

現状、最も効率の良い稼ぎ方がセレフミトゥナを拠点にして火山を周回するというもの。
ソニアにビッグビーストを持たせ、ある程度攻撃力を鍛えてビーストキルで1キルを繰り返す。
大量金貨が登場することがあるので、チタンレイピア持ちを隣に立たせれば盤石。
あと一人はえちごやキャリア。

ただ、ここまでやっても1周5分程度かかり、1周で稼げるのは2万G程度。
だいたいHPMPは60/h、それ以外は72/hの計算になるが、とにかく同じことの繰り返しになる上に自動化も望めないので、かなり虚無感が強い作業になる。

なお、ドロップアイテムの価格は装備品に関しては100Gで統一されており、売却稼ぎはたいして効率が良くない。

総評

更に遊びやすく、大ボリュームに。ストーリーはシンプル、ポジティブで明るく、安心して遊べる内容になった。

筆者は最後のやりこみ要素であるコロシアムを解禁するまで、74時間ほどかかった。
そこからコロシアムクリアに向けて戦略を練ったり種を集めたりすると、総プレイ時間はもっと長くなる。

ガッツリとRPGがやりたい人向けの作品として、これ以上ない作品に仕上がっていると思う。

関連記事


  1. 旧Again、Promise、リメイクAgainの3作。
  2. 過去にブラックダイアモンドを集めていたなど、過去作ファンへのサービス的なセリフもあるが、コロシアムでは例の彼女と面識がなさそうであった。
  3. ただし、作者からの挑戦状は除く。