【ゲーム感想】進撃の巨人

目次

  1. 前置き
  2. グラフィックス
  3. サウンド
  4. シナリオ/キャラクター
    1. エレン・イェーガー
    2. ミカサ・アッカーマン
    3. アルミン・アルレルト
    4. クリスタ・レンズ
    5. サシャ・ブラウス
    6. コピー・スプリンガー
    7. ジャン・キルシュタイン
    8. リヴァイ兵長
    9. ハンジ・ゾエ
    10. エルヴィン・スミス
  5. システム
    1. 立体機動の爽快感
    2. ブレード・ガスは消耗する
    3. 装備を作成・改造・補強せよ
    4. 巨人はすぐに再生する
    5. 信煙弾!?
    6. 決戦の狼煙
    7. モブに厳しい
    8. 血しぶきはON/OFF可能
    9. オンラインマルチ
  6. やりこみ
    1. トロフィーコンプ
      1. その一歩は我々人類にとって大きな進撃になる
      2. 戦わなければ勝てない
      3. きっと外の世界はこの壁の中の何倍も広いんだ!
    2. 真・進撃モードオールS評価・緊急討伐
  7. 総評

前置き

だいぶ前に購入して終盤のやりこみ段階で放置していたものをトロコンした。

筆者は進撃の巨人について、アニメ1期視聴済み、2期視聴中、原作はどこまで読んだかちょっと思い出せないが、アニメ1期よりはだいぶ先まで読んだと記憶している。
本記事には、進撃の巨人のシナリオについて、獣の巨人登場の辺りまでのネタバレを含むことに注意してほしい。

グラフィックス

流石のコーエーテクモである。
キャラモデリングはめちゃくちゃきれいとまでは言わなくともしっかりとしており、それでいてちゃんと動いてくれる。

ストーリー中のムービーは特に、アニメ1期を再現することに力を注いでいるようで、当時の技術をフルに活かしてそれっぽく見えるように作られている。
3Dモデルによる再現なので、アニメほどのスピード感は出ないが、そこは仕方がないだろう。

地味に、各種装備のバリエーションがあって楽しい。
ブレードに何故か日本刀タイプがあったり、DLCネタ装備にはクリスマスツリーなんかも……。

サウンド

BGMにアニメの音源は使われていなさそうだったが、世界観にしっかりマッチするような雰囲気で仕上げられていた。
ブレードで巨人を削いだ時の音も手応えを感じる重さがあり、ワイヤーの射出やガスの噴射の音もあってきっちりゲームに没入できる音だったと思う。

シナリオ/キャラクター

シナリオはほぼアニメ1期の内容プラスアルファ。
ゲーム的に少し展開をいじることはあっても、大筋はアニメ1期と同じであった。

獣の巨人関連は当時のアニメ放送状況に合わせてか、ミケ分隊長関連を中心にちょっとしたifになっている。

各キャラについては、アニメや原作とキャラ付けがブレたりする要素はなかったため、プレイアブルキャラの使用感について記す。

エレン・イェーガー

本作のプレイアブルキャラで唯一巨人化が可能。
ストーリーが一定まで進むと、決戦の狼煙使用時にエレンのみ巨人化する。

立体機動で飛び回るモードとだいぶ操作感が変わり戸惑うが、厄介な敵を相手にした時、特に装備が整っていない段階では心強い。
動きが重めで、素早い女型を相手にすると結構苦戦した記憶がある。1

ミカサ・アッカーマン

兵長を差し置いて、本作最強のプレイアブルキャラ。
回転斬り、急降下攻撃、決闘者による高攻撃力、連続ブーストによる高機動性に加えて、決戦の狼煙の持続時間を延長する集中と、とにかく強いスキルしか持っていない。
特に高難易度では決戦の狼煙をできるだけ維持してブレード、ガスの消耗を抑えることが重視されるため、集中を持つミカサはリヴァイ兵長よりも扱いやすい。

筆者もやりこみにおいて真・進撃モードの高難易度任務に挑む際には、基本的にミカサを使用していた。
兵長も火力特化で、条件次第ではミカサを超える火力を叩き出すため、プレイヤー次第では兵長のほうが扱いやすいというケースもあるようだ。

アルミン・アルレルト

個人の能力は他よりも劣っているものの、持ち込みアイテム増加や味方の攻撃頻度を上げるスキルを持つ。
決して使いやすいキャラではないが、強キャラで暴れるより絡め手を試したい気分のときには良い。

唯一集中力強化を持っている。

クリスタ・レンズ

彼女のみ、報酬ボーナススキルを持っており、クリア時報酬で得られる資金が1.5倍程度になる。
やりこみフェーズでは装備を作るために尋常でない資金が必要であり、彼女を使って真・進撃モードのDLCミッション 正しい人 を何回やったかわからない。
結婚しよ。

サシャ・ブラウス

パラメータが上がったり部位破壊時のレア獲得率が上がったりするようだが、他のキャラに比べて目立った特徴がない。

コピー・スプリンガー

サシャ同様。

ジャン・キルシュタイン

それなりに火力を伸ばせる他、104期で唯一空中刃換装を使える。

リヴァイ兵長

原作における人類最強であり、ゲームでも相応に強い。
火力特化であり、基礎パラメータも高いため、ミカサとは相互互換と言える。
連撃回数が他よりも1回多い?ため、ブレード・ガスの消耗が少ない低難易度のS評価・緊急埋めではミカサよりも扱いやすかった。

ハンジ・ゾエ

ジャン同様にバランス型。エレン、ミカサを除けば唯一集中持ち。
モブリットの胃が心配。

エルヴィン・スミス

負傷する前の団長。バランス型で、決して弱くはないものの、性能を最大限に発揮するためにはアイテムや味方を活かす戦い方が必須。

システム

開発は無双を作っているオメガフォース。

立体機動の爽快感

腰につけたベルトから射出されるワイヤーで、マップをビュンビュン飛び回って巨人のうなじを削いでいく。
とにかく、本作では立体機動による爽快感が半端じゃない。
無双ゲーらしく、戦況が目まぐるしく変わってプレイヤーも忙しいのだが、その忙しさに対応できるほどに機動力があり、気持ちがいい。

ブレード・ガスは消耗する

ブレードは巨人に攻撃すればするほど消耗していく。
装備している予備と交換する必要があり、予備は戦場にいる補給兵からもらったり、戦死した味方兵のものを拝借することも可能。
ガスの消耗や補給も同様で、飛べば飛ぶほど消耗し、空になるとブースト操作が不能になり、機動力がガタ落ちする。

筆者は武器の強化を優先していたため、特にガスの消耗が重く、難易度で消費量補正がかかっている真・進撃モードでは最後までガス残量に苦しめられた。

装備を作成・改造・補強せよ

ブレード、鞘(ガスボンベ)、立体機動装置(ワイヤー)の3カテゴリの装備がある。
それぞれ、ブレードであれば斬れ味・刀身長・耐久、鞘であればガス量・ガス圧・替刃数、立体機動装置であれば巻取速度・アンカー射程・アンカー強度のパラメータがある。
装備の種類によって強いパラメータが変わる上、作ったり強化するための素材集めが結構重い作業のため、事前に性能を調べた上でどこに注力するか考える必要がある。

特に補強は装備を合成してパラメータを少しずつ上げていく形式で、合成用に適した装備を大量に作る必要があり、得られるものは大きいものの作業中の虚無感は半端なかった。

ブレードは斬れ味と耐久を重視すると良い。刀身長が長いと雑に振っても巨人に当たりやすいらしいと聞いたが、最長の刀身を持つクリスマスツリーを最大強化してもあまりその旨味が実感できなかった。
鞘はガス量・ガス圧のバランスを取りたい。替刃数は、ブレードをしっかり強化しておけば2~3で十分なケースが多い。
立体機動装置は一番違いがわかりにくかった。とりあえず最後は真式装置にしたが……。

巨人はすぐに再生する

うなじを削がずに手足を切断しても、しばらくしたら巨人は回復してしまう。
足を切り落せばその場に転倒させられるため仕留めやすくなる。

手足にはそれぞれ巨人ごとに部位破壊報酬が設定されていることがあり、これを利用して装備の強化素材を集めることになる。
特に異形の巨人(女型、鎧、獣コンパチ)の部位破壊は重要で、最終盤の装備を作るためにはひたすら真モードでこいつらを部位破壊した上でクリアする必要がある。
消費量が多い一級・氷爆石等も雑魚巨人の部位破壊でポロポロ落ちたりするので、活用すると資金を節約できる。

信煙弾!?

戦場では、味方が信煙弾により救援を求めてくることがある。
それらは副任務となり、クリアすることで補給物資がもらえたり、強力な味方が指揮下に入ってくれたりする。
何より、副任務を達成すると決戦の狼煙ゲージが最大まで回復するのが大きい。
真・進撃モードではこれを活用してブレード・ガスの消耗を抑えながら戦う必要がある。

決戦の狼煙

いわゆるボーナスモード。ゲージが最大になると発動でき、発動中は徐々にゲージが減っていく。
このモード中はブレード・ガスの消耗がなくなるため、特に高難易度では、いかにこのモードに入るか、このモードを維持して任務を進めるかが重要になっていく。
ゲージは巨人の部位を破壊したり、うなじを削いだりすることで貯めることができる。

モードに入るための操作をもう一度行うと解除されてしまい、ゲージが減少する。
無双特有の会話中の待ち時間にもゲージは減っていくので、それを抑えるために手動解除することはあるが、入力ミスで解除してしまうとかなり切ない気持ちになる。

モブに厳しい

モブ兵士たちは、割と簡単に巨人に食われて死んでしまう。
急いで駆けつければ救助が間に合うこともあるが、間に合わず目の前で断末魔を上げて潰されていく様も幾度となく見せられた。

血しぶきはON/OFF可能

巨人を切り裂くと血が吹き出て、プレイヤーキャラが返り血を浴びて真っ赤になったり、カメラにこびりついたりする。
筆者はこの表現の圧力がどうにも苦手だったので、終始OFFにして遊んでいた。
OFF設定を作っておいてくれて本当に良かったと思う。

オンラインマルチ

壁外調査モードにおいて、ホストがルームを作って、最大4人までで協力プレイできる。
パブリックに公開しながら部屋を立てることもできるようだが、もはや今プレイしている人間はいないだろう。
招待も送れるようなので、友人同士での協力プレイは可能なようだ。

資金集めなどの作業は特にマルチのほうが効率が良かったらしい話を見かけるのだが、筆者の周りにこれを遊んでいる人間はいなかったので結局オンラインマルチは経験しなかった。

やりこみ

トロフィーコンプ

各種トロフィーが原作のセリフから取られており、眺めていると楽しい。

その一歩は我々人類にとって大きな進撃になる

進撃モードの全エピソードでS評価を達成する。
エピソード次第では最速で敵を倒してしまうと討伐数が足りなくなることがあり、そこが少し面倒だった。

戦わなければ勝てない

進撃モードの全エピソードで緊急討伐対象を討伐する。
緊急討伐対象の出現条件が複雑なエピソードがあり、そこはやや手こずった。

きっと外の世界はこの壁の中の何倍も広いんだ!

ギャラリーの達成率100%。本作の最難関トロフィー。
ギャラリーには巨人や馬の他、装備も含まれるため、全てのブレード、鞘、立体機動装置を作る必要がある。
特に異形の巨人の素材を大量に食うローゼン系装備が最後に残りやすい。

この過程で超大型巨人の素材も使用するため、真・進撃モードのエピソードを最後までクリアする必要はある。2

資金もめちゃくちゃに食われるため、ミッション追加のDLCは入れておかないとやってられない。
資金集めの正しい人、獣が狩りやすい兵士の努め、上玉鋼集めの鉄壁には何度もお世話になった。

真・進撃モードオールS評価・緊急討伐

トロコンではここまでやらなくても良い。
真モードだとブレード・ガスが消耗しやすくなっており、雑な動きをするとすぐにすっからかんになって詰んでしまう。
かと言って消耗を抑えようとすると消極的な戦い方になり、時間がかかったり失敗したりする。

特に女型が強すぎてやりにくく、戦っていて楽しくもないので筆者はここまでやらなかった。

総評

ファンサービスとしては十分以上のクオリティで、立体機動で飛び回る爽快感、無双感がたまらなく気持ちいい。
真・進撃モードから巨人がやたらと固くなり、ブレードもガスもカッツカツになってしまうので、筆者のようにアクションが得意でない場合はかえってストレスがたまるだろう。
装備強化用素材・資金集めの周回は虚無感が強く、ながら作業でないとしんどかった。

とは言え、きっちり強化した装備で強い相手に挑むのは楽しくもあった。
すでに次回作も発売されて久しいが、手を出すのはとりあえずアニメや原作を先まで見てから。3


  1. 最終盤のやりこみフェーズではほぼミカサとクリスタしか使わなかったので記憶がやや曖昧。
  2. DLCミッションでも入手可能だろうが、難易度はストーリーモードのほうが低い。
  3. サンブレイクやEDFが控えている以上、それもだいぶ先になってしまいそうではある。