モンスターシハンター等 全動画を非公開にした話

目次

  1. どんな動画があったか
    1. AngelMaze!
    2. 遊戯王ブロンティーズシリーズ
    3. モンスターシハンター
    4. 有頂天バトルランキング
  2. アンダーグラウンドな趣味の産物

ニコニコ動画に公開していた全ての動画を非公開にした。
本記事は、それらの動画を思い出にするための記事である。

シリーズ外の動画も全て含めると、200本近くあった。こんなに投稿していたのかと、驚きながらポチポチとひとつずつ非公開にしていった。
全て無かったことにしたいわけではないが、やはり今の時代にはそぐわない要素を多分に含むものであり、今後の活動に差し障るおそれもあるため、公開し続けるべきではないと判断した。

記事冒頭で述べた通り、本記事はそれらの動画を思い出に変えるための内容を記す。

どんな動画があったか

AngelMaze!

おそらく、この動画をご存知の方はほとんどおられないことだろう。
実はブロンティーズを始めるよりも前に、AngelBeats!の二次創作ゲーを作る開発動画を上げていた。

Wizardryライクな3Dダンジョンゲーで、今見てもかなり頑張って作っているなと思うが、字が小さかったり、画面が黒と青だけで目が痛くなったりする。

ソースコードすら残されていないが、残っていなくて良かっただろう。今読んだら吐いてしまう自信がある。

遊戯王ブロンティーズシリーズ

東方有頂天と呼ばれるジャンルで、遊戯王TagForceシリーズのプレイ動画を上げ始めたのが、2011年の5月である。
ちょうど今から11年前で、内容はかなり荒削りながら、投稿の速度が異常であった。
当時の筆者は、趣味の時間をこれに全振りしていたのだろう。それにしても異常だが。

ブロント語の荒唐無稽ながらも何故か言いたいことが伝わってしまう独特の言語センス、そしてTagForceシリーズの一人用パズルゲームとしての完成度の高さ、遊戯王OCGの複雑怪奇なルールの解説に、幻想少女のフリーダムさを混ぜてミキサーにかけた代物である。

お陰様で結構な反響があり、調子に乗った筆者は後続のシリーズを次々にアップすることになった。
最新シリーズのBurn!は、リアル事情によりメンタルが壊れた時点で情熱がぷっつりと途絶えてしまい、未完のまま放置してしまった。
以前のシリーズでは絶対に完結させることを目標としていたこともあり、途中で作れなくなってしまったのは今でも悔しい。

当時のメモを読み返すともうあと2~3話で一区切りつけるところだったらしい。
ラスボスは当時の制限を無視した【征竜】で、ブロントさんが敗れた仲間たちの残したカードを使ってかっこよく決めるらしいことは読み取れるのだが、具体的なコンボは思い出せない。
ギミックパペットとダークストーム・ドラゴン、銀河零式が書かれているので、相当無茶なコンボだったに違いない。

今となっては、もはやTagForceは遠い記憶の彼方である。
当時は自動でルール処理を行ってくれるTagForceを入門として勧めるという目的もあったが、LotDどころかマスターデュエルまでリリースされ、入門のための良質な動画は溢れている。
マスタールールにも幾度か改定が入り、メインであった解説パートに、検索性のない歴史資料程度の価値しか残らないとなれば、公開しておく意味も薄かろう。

ボイスロイドはじめ、音声合成ソフトを使った動画が主流となっている現状では、テキストのみの会話パートも視聴者のニーズに合っているとは言い難い。

モンスターシハンター

MHP3のプレイ動画に、いろんな作品の音声をあわせたプレイMADである。
ブロンティーズから引き続き、東方有頂天の性格も持っていたが、主人公(プレイヤー)は不破刃。
ブロントさんはプレイに茶々を入れる外野の一人でしかなく、誰が言い出したか、外野ナイトと呼ばれるようになってしまった。1

何故かBLAZBLUEシリーズからシシガミ=バング、リトルバスターズから筋肉こと井ノ原真人が参戦し、東方でも有頂天でもない3人が主軸となってしまった。
筆者自身どうしてこうなったのかよくわかっていない。ただ面白そうな方向に転がっていった結果として、気がついたらそうなっていたという程度だろう。
後にして思えば、当時ぼんやりとした空気としてあった、境界を作ろうとする動きに反発していたというのもあるかもしれない。
ことさらに棲み分けを強調し、その境界線上にいる誰かをないがしろにするべきではないと、言語化できるようになったのは当時から見れば成長と言えなくもないか。
確か、投稿時に東方有頂天タグを自分ではつけず、視聴者につけるかどうかを任せていたと記憶している。
東方に出てくる幻想少女たちも、有頂天の代名詞であるブロントさんも全員外野で、メインを貼ってるのは出身作品バラバラ、筋骨隆々の男キャラ3人である。
上位進出したSでは、実況に古舘伊知郎の声も加わってカオスさが加速した。

大量のボイスファイルを全て聞いて内容を転記、仕分けするという力技をやった甲斐もあり、当時は概ね好意的に受け入れてもらえたようで嬉しかった。
終盤からは動画の密度を意識するようになり、今見てもそれなりに楽しめる形式になってきていたと思う。

有頂天バトルランキング

シハンター無印とSの間に投稿された謎シリーズ。
リトルバスターズのランキングバトルパロディを東方有頂天でやったやつ。
確か、AngelMaze!同様にJavaで頑張って作っていたと記憶している。

称号付与とか演出面とか頑張って再現していて、ちょっとクスッとしてしまうが、元ネタを知らないと全く楽しめない。

アンダーグラウンドな趣味の産物

どの動画でもそうだが、音声や画像リソース周りの扱いにおいて、どうしてもアンダーグラウンドな部分が目立つ。
投稿を始めた2011年頃であれば、内輪の遊び程度のノリで良かったものが、徐々にそうも言っていられない状況へと変わってきたのである。
一部の権利者は限定的にリソースの二次利用を許可していたり、ゲーム配信やプレイ動画が市民権を得てきたのも事実だが、それも全てではない。
権利者から何か言われたら取り下げなければならない、という程度のリスクであればまだしも、焼きごてを持ってウロウロしている正義漢に目をつけられでもしようものなら、火傷では済まない可能性さえある。

筆者は今後の活動2も大事にしたいし、思い出として過去に投稿した動画も、見てくれていた人も大事にしたい。
それをよくわからん第三者に燃やされるリスクを背負い続けるくらいなら、今のうちに思い出の中にしまい込んでおこう、というのが今回の非公開化の理由として大きい。

アナリティクスを確認すると1ヶ月に数十のレベルで再生数がじわじわ増えているので、継続的に見てくれている人がいたのかもしれない。
ここまであげてきた理由をもとに、筆者が耐えられなくなったがためという、身勝手な理由で申し訳なくも思うが、アンダーグラウンドな趣味の産物は特に、こういう運命を辿る可能性が常につきまとう。

こうして、筆者自身の手で静かに終わらせる選択ができたことは幸運に思っているし、視聴・コメント・いいねをいただけたのも嬉しい。
動画編集に時間を費やした日々や、いただけた反応、そこで得た経験は間違いなく筆者の糧になっている。
動画そのものを残すことはできないけれど、動画があった証として、この記事を残せればと思っている。


  1. シンクロモンスター「大地の騎士ガイアナイト」をもじったもの。ブロンティーズシリーズの時点でブロントさんの出番が絞られていた時期があり、そこですでにこう呼ばれていた。
  2. 具体的な内容が発表できる段階ではないが、水面下で準備している活動はある。