【ゲーム感想】バレットガールズ2
前置き
筆者は無印及びファンタジアトロコン済み。
いつもどおり、本記事は作中のネタバレを含み、なおかつ百合豚目線での感想になることにご注意いただきたい。
グラフィックス
前作から特筆すべき変化はない。
岬守組のキャラモデルは続投。エルダ学院組が追加されている。
2Dのデフォルメグラフィックがかなり可愛い。
サウンド
これもほとんど前作と変わらない。
主題歌は海凪のCVが歌う One’s Bullet。 Faithも良かったが、こちらもかっこいい。
シナリオ/キャラクター
前作同様、シナリオの流れ自体は良い。ライバル校が現れ、岬守サイドはその挑戦を受ける立場の、エルダサイドは挑戦する立場のシナリオが描かれる。
大まかな流れは良いのだが、個々のテキストはかなり癖が強い。
地の文自体は各イベントの最初と最後に少しだけあるくらいなのだが、それでも読んでいてムズムズするような癖が見て取れる。
とにかく、やたらと「口角が上がる」。この他にも、同じ表現を繰り返し使うので、かなりくどい。
舞台の脚本であればまだ気にならなかったかもしれないが、ゲームのアドベンチャーパート向けのテキストとしては印象が良くない。
駆逐艦を戦艦と呼んでいたりするなど、細かいところが気になる。
私立岬守学園
火乃本彩
前作主人公。本作でも岬守学園編では主人公。
金園優理奈
元エルダ学院所属のため、本作では会話パートでの出番多め。
木住野玲美
エルダ学院の美雨と何やら確執があったようだが、詳しくは語られなかった。
美雨の前では、普段の彼女らしからぬ弱気な面が見られる。
得意武器がバズーカであり、任務開始時に選択しやすい位置にいることから、脱がし周回ではとてもお世話になった。
高梨月代
本作ではあまり目立たない。
前作では玲美との関係の描写が熱かったものの、本作ではこれも少なめ。
美雨との関係で悩む玲美を気遣う姿が見られたり、まとめてダブル尋問されたりするくらい。
天峰咲姫
お菓子関係でジェリーと絡むシーンが見られる。
神代海凪
岬守の四弾丸の中では、両校の模擬戦における作戦立案担当として最も目立つ。
なかなかに策士らしい戦略の立て方が描かれていたように思う。
早乙女陽希
麻衣、瑠水との3年生組の会話が印象的。
千晴とも日本代表として共に戦った過去があり、会話の端々から、お互いをよく知っているような関係性が見て取れる。
土居内麻衣
四弾丸を信頼して諸々を任せたり、自分から前に出て彩を救出するなど、部長としての風格ある振る舞いが描かれている。
地味に、家の問題が冥香さんによって解決されたなど、今後の活躍への布石が置かれていたりする。
星川冥香
エセ関西弁の顧問。本作では最初から選べる推しキャラに千晴が追加されたため、前作ほどではないが、頻繁に姿を見ることになる。
なんと、岬守編、エルダ編を両方クリアした後の追加シナリオで彼女はプレイアブルキャラになる。
前作から脱ぎ癖があると思っていたが、本作ではついにそれが明文化されてしまった。
特殊技で自らの服を爆散して周囲に爆発ダメージを与え、パッシブスキル露出癖により全裸状態ではHPが結構な速さで回復していく。
雪城瑠水
本作でも引き続き、購買部担当。3年生組として麻衣や陽希、千晴と絡む関係で前作よりも出番は多い。
なんと、シナリオクリア後に購買部で一定額購入するとプレイアブルになる。
私立エルダ学院
冴嶋嵐
エルダ学院の1年生。バレットガールズとしての天性の才能があり、しかしそれに甘んじて周囲を見下しがちな問題児。
エルダ学院編の主人公であり、シナリオでは彼女の問題児っぷりと、成長について描かれる。
彩のことをライバルとして認めており、一騎打ちを希望している。
専用武器のダークテンペストがめちゃくちゃ強力で、クリアランクを気にしないならこれ一本で攻略していけるほど。
CVは松井恵理子。みでしの紅緒、りりくるの晴の人。
ジェリー・ニュアージュ
エルダ学院の1年生。フランスからの交換留学生で、推し事に熱心なオタク。
嵐によく絡む。彩との会話中にグイグイ割り込んでくる様を見るに、ちょっとした独占欲があるのかもしれない。
お菓子関係で咲姫と絡んだりも。
CV金元寿子。ガルパンのカチューシャ、バンドリのつぐみ、りりくるのなつきの人。
楼山美雨
エルダ学院の2年生。中等部までは岬守学園におり、岬守の四弾丸の一員であった。
彼女がそのまま進学していれば五弾丸になっていただろうと言われているので、彼女が抜けた枠に咲姫が入ったのだろう。
転校の理由は玲美の狂気モード中に何かあったためらしいが、具体的に何があったのかは明かされなかった。
彼女の様子から、かなり根深い問題であっただろうと思われるのだが、千晴からのネタバラシであっさり納得してしまう。
尺の問題でそこまで細かに描けなかったのだろう。
CV明坂聡美。アトリエアーランドシリーズのメルル、クロワルール・シグマのサラ・アンニカの人。
近衛霞未
エルダ学院の2年生。双子の姉の霧乃とのコンビネーションが強いらしい。
冥香激闘編のジェミニ・イリュージョンはあまりにも雑で笑ってしまった。
かなりのお姉ちゃんっ子であり、百合豚の脳内が色々と捗る。
お魚好き。
CV橋本ちなみ。ゆるゆりの東先生、アズレンのプリンス・オブ・ウェールズ、艦これのIowa、山風の人。
近衛霧乃
エルダ学院の2年生。霞未の双子の姉。
控えめな性格の妹に対し、彼女は積極的な性格。
お肉好き。
CV優木かな。アズレンのヨークタウン、雪風、しまこいのるりこの人。
香坂千晴
エルダ学院の3年生。レンジャー部部長。
麻衣のライバルであり、タイスコア。かつて先輩が一度も勝てなかった岬守学園レンジャー部打倒を目指し、ひたすらエルダ学院で後輩を鍛えてきた。
問題児の嵐には手を焼いているが、それでも先輩として進むべき道を示す。
服装の風紀がダントツで乱れており、麻衣とはまた違った色気を放つ。
全国どころか、フランスにまで尋問特訓の手腕が知られているようで、それはそれでどうなんだとツッコミを入れたプレイヤーも少なくないだろう。
CV楠田亜衣奈。
システム
学園どんぱちアクション、再び
遊びの幅がそれなりに広かった1と比べて、更にミッションの幅は広くなり、面白くなった。
ステージ構成を覚えたり、動き方を考えながら攻略していくのが楽しい。
特に岬守学園編の終盤は難易度ノーマルでもそれなりに歯ごたえがあり、最終高度任務はうまく行動がハマると気持ちがいい。
武器格差も健在
ころりんオートエイムは弱体化。
ただし、コンフィグに設定が追加され、ころりんオートエイムに頼らずともスコープを除くだけでエイムサポートが効くようになった。
一方で、敵の耐久力が増したのでころりんオートエイムのような雑な戦い方だけでは厳しい局面も出てきた。
しかしながら、射程、装弾数、集弾性、火力のバランスがとれているアサルトライフルは変わらず強力。
地形や敵配置の関係で手榴弾はさほど強力ではないように感じた。
脱がし性能は相変わらずバズーカがトップ。
テントや戦車、ヘリなどの対物攻撃力もバズーカがダントツなので、どんな任務に行くにも1枠はバズーカを担いでおきたい。
本作ではその他、射程外からヘッドショットでワンショットキルを狙っていけるスナイパーライフルが強力になった。
ステージの敵配置次第では、射程外から一方的に狙撃してゆうゆうとミッションを攻略していくことも可能。
ふっとばしがあるため、近接戦闘ではショットガンも有用。
金策周回では装弾数と火力のあるマシンガンも強力。
ハンドガンは正直、使い所に困る。
得意武器で1枠専有される他、各キャラの専用武器は汎用武器に比べて性能がやや高めなので、バズーカ得意の玲美、陽希、霞未は強キャラ。
アサルトライフルの専用武器が優秀なため、嵐も強キャラになる。
キャラクター固有スキル
アタッカーとして任意のタイミングに、一定回数だけ使用できる固有スキルが追加された。
彩であれば自分と周囲の味方のHPを回復したり、美雨であれば10秒間無敵状態になったりする。
これを使わないと攻略できないシーンはほとんどなく、覚えておけば強力な場面はあるものの必須ではない、良いバランスになっている。
また、アタッカーとして選択した場合や、サポーターとして選択した場合にキャラクターごとに特殊効果が得られる。
彩をアタッカーとして選べば、一度戦闘不能になっても復活できたり、サポーターとして選べば回復アイテムの効果が倍になったりする。
サポーター
先程述べた通り、固有で特殊スキルがある。エルダ学院組はやや防御寄り、岬守学園組は攻撃寄りの効果を持つケースが多い。
麻衣の集弾性アップ、陽希のバズーカ対物攻撃力アップ、玲美のバズーカ弾速アップ、優理奈のリロード短縮が強力。
尋問特訓
本作で、ダブル尋問や逆尋問が追加され、ファンタジアで見られたシステムは全て揃ったと言える。
相変わらず下品であり、筆者は心を無にしてトロフィー用の尋問だけさっさとこなしてしまった。
DLCの猫魔王の手と、時間停止系アイテムで固めて、時間を停止させながらマークをひたすらタップしていく作業になる。
VitaTVではコントローラのスティックによる操作も可能だが、元々がVitaのタッチパッドに最適化されたシステムのようなので、なかなか操作に癖がある。
幸い、タップ判定自体は甘めであるのと、時間停止系+猫魔王の手を駆使すればSSSランクは確実にとれる。
下着のスロットにマテリアルをセット
下着にはスロットが開いており、そこにマテリアルをセットすることで有利な強化効果を得ることができる。
武器種ごとに攻撃力を増加させたり、リロードを短縮させたり、集弾性を向上したり。
バズーカ弾速強化やリロード強化、集弾性強化が優秀。
やりこみ
トロフィーコンプ
ショップで要求される金額が多めであるのは変わらないが、本作でも下着コンプは難敵。
シングル尋問特訓の帝王, ダブル尋問特訓の帝王, 逆尋問特訓の帝王
シングル尋問特訓、逆尋問特訓は全キャラについてランクS以上を取る必要がある。
前作と比べてキャラ数が倍になっている上、逆尋問特訓も追加されたので労力も倍である。
雑にながら作業したり、通話しながらでなかったら心が折れていたかもしれない。
ダブル尋問特訓のみ、1組でSランク以上をとれば良い。
ゲーム内容はシングルと変わらず、ダブルではタップ用のマークが多く出るので全く難しくない。
天下無双の武器庫, 華やかなウォーキングクローゼット, 尋問特訓の皇帝
ショップで購入可能な武器や衣装、尋問特訓アイテムをコンプする。
武器のみ尋問特訓と逆尋問特訓を各キャラで一定ランク以上とることでのみ入手可能なものもあるが、それ以外はショップで購入可能。
金策はエルダ学院編、海凪簡易任務3を美雨で高速に回し続けるのが良い。
マシンガンの攻撃力や集弾性、反動軽減をつけ、サポーターは集弾性向上のため麻衣部長が良いだろう。
開幕で美雨の固有スキルを使い、無敵の間に体操着の3人を仕留めれば勝ち。
7~10秒程度で完了する上、難易度HARDであれば1回で5000YEN手に入るので、これを回す。
おブラの王様, おパンツの王様
おブラ、おパンツコンプリート。
本作ではステージごとに、そこで入手可能なおブラ・おパンツの入手率が表示されるようになり、前作より飛躍的に気持ちが楽になった。
ただし、特に序盤ステージは脱がす相手が少なく、回数をこなす必要がある。
余談だが、各キャラのデフォルメされた顔のデザインのおブラ・おパンツがあり、それらには基本的にモデルになったキャラのCVの下の名前がつけられている。1
特別任務報酬のアレのデザインは割と言い訳が効かないレベルでヤバいと思う。
お胸大好き、お触り大魔王, お尻大好き、お触り大魔王
前作では胸のみだったところ、お尻も対象となり、単純に必要タップ数が倍になった。
これもながら作業でひたすらタップし続ける必要がある。
幸い、VitaTVとdualshock4であれば、右スティック押し込みでタップモードを呼び出し、左スティックでタップ位置を指定して○ボタンでタップ判定を出すことができる。
スライドパッドを使わず、○ボタン連打で適当に放置しておくだけで達成可能。
TSPマスター, TPSエキスパート
TPSとは、タッチパンツシステムの略。正気か?2
任務中にプレイヤーキャラ、敵キャラをタップすると、タップされたキャラが恥ずかしがる。
プレイヤー、敵キャラそれぞれ100回ずつこれを行うことでトロフィー獲得。
1000回x2が必要なお触り大魔王ほどではないが、これもまた虚無作業であった。
全任務オールSSSランク
トロフィーのためには高度任務のみSランク以上をとれば良い。SSSである必要はない。
これを達成するまで模擬戦は延長、というシナリオ上での会話があったものの、特別な会話イベントがあるかどうかは確認していない。
単純に任務数が非常に多いため、これを達成するにはそれなりに時間がかかるだろう。
脱がしとクリアタイム、被ダメを抑えると3軸の評価のバランスを見ながらやる必要があり、難易度が高いミッションもある。
推しキャラ
前作同様、DLC有料で早期解放できる要素だが、ゲーム内通貨でも一応は解放できる。1キャラにつき90万ポイント必要。前作の10倍になっている。
海凪簡易任務CをHARDで180回クリアしなければ1キャラ買えない。
任務時間は7~10秒だが、ローディングを含めるとトータルで1周2分程度かかるため、1キャラのために6時間。全キャラ揃えようとするとそれに人数をかけた時間がかかる。
これでも前作よりは現実的になったほうだが、それにしたってやりたくない。推しキャラがいる人は素直にDLCを入れてしまうと良いだろう。3
総評
前作から圧倒的なボリューム増加を遂げ、正当に進化した続編。どんぱちパートはなかなか歯ごたえがあり、楽しめる。
トロコンのための作業も前作より格段に楽になっており、その点でも筆者には嬉しかった。4
一方で、ストーリー周りはキャラクター描写の解像度を落として描かれているようであり、百合を求めるには前作以上に脳内補完力が試される。
特に美雨と玲美の確執周りは掘り下げれば掘り下げただけおいしくなる要素だったであろうだけに、もったいなく感じてしまう気持ちもある。5
近衛姉妹6がイチャイチャしてたり、千晴が美雨を口説いたりする関係も想像できる。7
次にエルダ学院の面々が出ることがあるなら、エルダ学院内での互いの関係性ももう少し見てみたい。
- ただし、「あや」が彩とかぶるため、CV洲崎綾の咲姫モデルはりょうちゃん、CV内田彩の優理奈モデルはさやかちゃんと、読み方を変えた表記になっている。
- 作中でもゲーム的なメリットはまったくないと明言されており、正気ではないのだろう。
- Vitaのオンラインストアが生きているうちに。
- 簡単なら良いというものでもないが、システム的な都合で虚無作業や苦行が長引くのは遠慮したい。
- 全体の構成を意識してあえてあっさりさせたとすれば、それもまた良い判断だとは思っている。本作のテキストクオリティでくどくど描かれるよりはマシだったかもしれないし。
- と書くと虹ヶ咲学園とかぶってしまうが……。
- だいたい筆者が勝手に見ている幻覚だが。