【ゲーム感想】トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~ DX

目次

  1. 前置き
  2. グラフィックス
  3. サウンド
  4. シナリオ/キャラクター
    1. トトリ
    2. ミミ
    3. ロロナ
    4. クーデリア
    5. メルヴィア
    6. ツェツィ
    7. 異能の天才科学者プロフェッサーマクブライン
    8. ステルク
    9. ジーノ
    10. イクセル
    11. グイード
    12. ギゼラ
    13. ゲラルド
    14. パメラ
    15. ハゲル
    16. ティファナ
    17. フィリー
    18. ペーター
    19. ピアニャ
  5. システム
    1. 3年(+2年)の時間制限
    2. シンプルな特性付与
    3. コンテナがぎゅうぎゅう
    4. 調合時に素材フィルタできない
    5. フリーズしない
    6. アイテムの力、解放します
    7. パメラ屋、水没
  6. やりこみ
    1. エンディングコンプリート
    2. トロフィーコンプリート
    3. スチルコンプ
    4. GALAXYボス撃破
  7. 総評
  8. 関連記事

前置き

筆者はオリジナル版のトトリのアトリエのエンディングコンプ済み。
だが、オリジナル版をプレイしたのは5年以上前であり、詳細な記憶はほとんど残っていない。

この記事はルルア以外のアトリエアーランドシリーズのネタバレを含む。
もはや言うまでもないことかもしれないが、重度の百合豚目線で書かれている記事であることをご承知いただきたい。

グラフィックス

オリジナル版のロロナのアトリエから比べると格段に進化していた……はず。
DX版ロロナはリメイク後の新ロロナの移植だが、対応ハードの関係か3Dモデルの綺麗さで言えば本作と大差ない。

ロロナがリメイク版であったのに対し、こちらは移植版なので、うっすら残るオリジナルのときの記憶そのままであった。
3Dモデルも進化の途中ではあるが、主にトトリちゃんが表情豊かでとてもかわいい。
ヒラッヒラの腰リボンも、趣味全開で良い。濡れたりしたら重そうとか考えてはいけない。

OPアニメは所々に無理が感じられるものの、普通にかわいい。

イベントスチルはほぼオリジナル版のまま。
唯一、ただいま着替え中のみ見たことがなかったが、これはplusで追加されたおまけらしい。

基本的にトトリちゃんが可愛いのでどのスチルも好きだが、特に好きなのは大量発生!、やくそく、マクヴェリオン爆誕、昔馴染みの四人、二人の最強冒険者。
ノーマルエンドのものではあるが、悪くない日常も和やかで好き。

サウンド

何と言ってもアトリエの曲。このゲームプレイ時間の大半で聞いているであろう曲なので、毎度毎度外れがない。
アーランドで前作のBGMがそのまま流れるのは、オリジナル版プレイ当時も嬉しかった。
OPアニメアレンジのTerminusが好き。
EDのDiaも、どこか冒険の終わりを感じさせる切なさがあって良い。

(筆者の記憶が正しければ)オリジナル版アーランドシリーズとしては初めて必殺技が実装された本作だが、まだ必殺技ジングルはない。

シナリオ/キャラクター

トトリ

本作主人公。ひたすら頑丈だった前作ロロナとはまた違ったタイプで、しかしどこか庇護欲を掻き立てる頼りないところがある。

素直……なんだが、素直すぎて思ったことを深く考えずに口に出し、周囲にダメージを与えるケースがしばしば。
天然毒舌キャラと言われる所以である。

それ以外は、ロロナほどぶっ飛んだところがなくおとなしい。

CV名塚佳織。かなり高めの声で演じている。
プリヤの美遊、スト魔女のリーネちゃん、のんのんびよりのかず姉の人。
この中だと、リーネちゃんの演技に近い。

ミミ

ツンデレヒロイン。クーちゃんに輪をかけてめんどくさ……クソ真面目で意地っ張り。

どこかしら頭のネジが吹っ飛んだ連中ばかりのアーランドにあって、かなりの常識人。
こういう場合、周囲の濃い連中によって影が薄くなるか、あるいはもみくちゃにされて苦労人ポジションになるかだが、彼女は後者のタイプ。

だいたいトトリちゃんに振り回されていて良い。

CV井口裕香。不思議シリーズのプラフタ、艦これの五十鈴、加賀など、ガルパンの冷泉さん、ヤマノススメのあおいちゃん、FGOのボイジャーの人。

ロロナ

前作主人公。成長して大人になった……のは事実だが、色々と抜けているところは変わらず。
むしろ変に成長した分、歯止めが効かなくなってしまった部分も、あの師匠にしてこの弟子あり、というところが見え隠れする。

まず、トトリとの再開のシーンからしておかしい。

道に迷って川に流されて海まで流れ着き、釣り針にかかって釣り上げられる。

何も間違っていないのに、この文章にはパワーがありすぎる。
トトリちゃんが久々に聞いた先生の言葉が「わたしはおさかな」である。とても正気ではない。

CVは前作と変わらず門脇舞以。

クーデリア

続投組。オリジナル版ではDLCとしてパーティに加入したが、plus以降はDLC込のため、特に追加コンテンツなしでパーティに加入してくれる。
彼女はロロナと違って年相応の落ち着きを得ており、年長者としての行動がとても頼もしい。

CVは前作と変わらず喜多村英梨。

メルヴィア

アランヤ村の怪力冒険者。通称メル姉。
トトリの頼れる先輩として、特に序盤の冒険でお世話になる。

中身がちょっとしたセクハラおじさん。

本編ではちょっと影が薄かった……というより、濃い連中に埋もれてしまっていたような気がする。
彼女も彼女で、人の話を聞かないアーランド式会話術の使い手ではあるのだが。

CV新谷良子。のんのんびよりのこのみちゃんの人。

ツェツィ

トトリのお姉ちゃん。
シスコンでやや過保護なところがある。

かわいいものに目がなく、ちむちゃんやピアニャが来るとトトリそっちのけでテンション爆上げ状態に。

クーデリア同様、オリジナル版ではDLC加入キャラだった。

CV今井麻美。ネプテューヌシリーズのノワール、アイマスの千早さんの人。

異能の天才科学者プロフェッサーマクブライン

メカオタク。ワカメ。

アーランド式相手の話を聞かない会話術についてかなり熟練しており、トトリちゃんをひたすら振り回す。
馬車や船を高速化してくれる人。

CV千葉進歩。進撃の巨人のエルドの人。

ステルク

こじらせ始めた元騎士。顔がとても怖くなり、ロロナにすら悲鳴をあげられる。
ジーノエンドのスチルでは完全にギャグ枠に。

本作における被害担当。ただの親切なおじさんなのに。

CVは前作同様、小杉十郎太。

ジーノ

トトリの幼馴染。礼儀のなってないクソガキだが、それ以外は割とまとも。
(礼儀以外は)常識人枠かつ幼馴染だが、常識人としての役割はミミちゃんに取られてしまい、影が薄い。
幼馴染は負けフラグなのか……?

彼のエンディングでも、面白いのは彼よりも師匠のほうである。
エンディング条件のためのイベントがLv25をトリガーにしているので、25にせずしばらく放置され、エンディングを見るためだけに25にされてガチ装備のトトリちゃんにワンパンで沈められる不憫な子。

必殺技、お前それでいいのか……。

CV三瓶由布子。遊戯王ZEXALのハルト、ネプテューヌ2の神宮寺ケイの人。

イクセル

サンライズ食堂の人。見習いからはもう脱しているようだ。というか、店長任されてる?
勝負に熱くなるところは変わらず。
サンライズ食堂以外で登場するのは料理対決のみ?
あんまり目立たないが、前作キャラはこのくらいが丁度いいのかもしれないね。聞いているのか元騎士!

クーデリア、ツェツィ同様、オリジナル版ではDLC追加キャラだった。

CVは前作同様、立花慎之介。

グイード

トトリのお父さん。極めて高ランクの気配遮断スキルを持っており、娘にすら気取られずに移動できる。
というよりもむしろ、いても気づいてもらえないレベルの影の薄さ。ここまで来ると逆にキャラが濃い。

気の抜けたような穏やかな性格だが、スイッチが入るとバイクに乗った本田化する。

CV浜田賢二。

ギゼラ

トトリのお母さん。随分前に行方不明になっている。
性格はめちゃくちゃで、とにかくパワーでゴリ押しするタイプかつ、そのゴリ押しが大抵の局面で効いてしまうレベルの実力の持ち主。
いろいろな人が迷惑していると言いながらも笑顔になってしまうほどのカリスマ持ちでもある。

トトリちゃんのアーランド式会話術はこの人から受け継がれたものなのかもしれない。

CV飛志津ゆかり。

ゲラルド

アランヤ村の売れない酒場のマスター。落ち着いた性格の常識人。
こちらは影が薄くなるというより、振り回されるタイプ。
たまに悪ノリして振り回すほうに回ったりする。

魚酒のイベントがなかなかに面白い。

CV立木文彦。ハゲルさんと同じ。

パメラ

いつもの幽霊。

ハゲル

いつもの武器屋。

ティファナ

前作から引き続き、アーランドの道具屋の未亡人。
酒乱伝説でまたやらかす。前作で姉を毒牙にかけたが、本作ではその妹に手を出した。ひどい。

お酒は、ほどほどにね!

CV大垣理香。手を出したフィリーも同じ人。

フィリー

受付嬢。前作エスティの妹。
たいそうなビビリかつカプ厨で、本人の前でも遠慮なしに生モノ妄想を始める。
やさしいアトリエ世界だからなんとかなってるけど、お前それ基本的に厄介オタクムーヴだからな!

だいたい上司のクーちゃんに怒られてる。

ペーター

アランヤ村の御者。アーランドとの間で馬車を走らせており、序盤の重要な移動手段。
終盤になるとトラベルゲートができてしまい、お役御免になる。

ヘタレ。

CV菊池英博。遊戯王DMの本田君(2代目)の人。

ピアニャ

トトリが最果ての村で出会った少女。
その後、トトリの船に乗り込んでアランヤ村へ密航する。

ロロナに錬金術を教わり、基本的なことはできたようだが……?1

CVあきやまかおる。前作のコオル君、ホロホロの人。

システム

ロロナがメルルのアトリエをベースにシステムも大幅にリファインされたリメイク版であったのに対し、本作は移植版なのでシステムがオリジナル版とほとんど変わっておらず、全体的にUIが古い。

3年(+2年)の時間制限

メインシナリオで、冒険者免許の延長手続きに成功すれば合計5年の時間制限になる。
冒険者免許の延長は普通にやっていれば特に心配するものではなく、むしろ5年でどうやってエンディング条件を満たすか、が難しい。

筆者は1周ではエンディングコンプなんかできないだろうと諦め、ノーマルエンドだけ見て2周目へ行った。
装備をある程度しっかり作ったので2周目はかなり楽ができ、それでも全エンディングのために調整しようとすると残り2~3ヶ月レベルでカツカツだった。

本作ではワールドマップが広く、移動にかなりの時間を取られる。
移動手段の強化を早めにこなしておくことが前提になっている。

前作よりも長い期間であるものの、日数制限がキツめ。
エンディング条件を意識すると、DLC追加キャラと一緒に冒険へ行く余裕はほとんどない。
エンディング条件をほぼ気にせずにできる3周目などにやるべきことだろう。

シンプルな特性付与

新ロロナと違い、特性の付与はかなりシンプルになっている。
特性の合成が存在せず、コストレベルプラス系の特性も存在しない。

特性と材料のレベルからコストレベルをしっかり計算してつけられるが、逆に言えば前作ほどのぶっ飛んだ特性盛り盛りアイテムは作りにくくなった。

コンテナがぎゅうぎゅう

前作でもそうだったが、本作は更にコンテナの容量がキツい。
最大容量はなんと999しかなく、作中で拡張する機会もない。

そして、キーアイテムが捨てられず売却もできないため、ぬしの切り身、ぬしの足酒を処分する手段がほとんどない。2

調合時に素材フィルタできない

特性でフィルタしたいケースがありつつもフィルタの機能がなく、ひたすら目grepする羽目になってしまい非常に辛かった。
こういうシステム面の難もあり、GALAXYボスには挑む気になれなかった。

フリーズしない

前作もそうだが、流石にDX版まで来るとフリーズするようなバグはもう残っていないのだろう。
そして、バグらしいバグにも出会わなかった。

アイテムの力、解放します

トトリちゃんが習得するスキル「デュプリケイト」がぶっ壊れている。
アイテム消費なしでアイテムを使えるやべーやつで、効果は弱まるとは言え、十分に特性を盛ったアイテムなら気にならない。
特にMP回復をしっかりつけたエリキシル剤は、毎ターン使えば永久機関。
ストーリーボスはこれだけでなんとかなってしまうレベルで強い。

ただし、GALAXYボスはキッチリと専用の装備やアイテムを作り込んでいかないと厳しい。

パメラ屋、水没

ゲーム開始直後に井戸水をひたすら組んでパメラ屋に売りつけることもこう呼ぶそうだが、ゲーム中盤で湧水の盃を調合できるようになってからも水没させられる。
ひたすら価格を下げるような特性をガン盛りにした88コールの湧水の盃(品質100)をパメラ屋に大量登録、その後購入して盃から液体素材を大量に取り出し、それを売却すると錬金術になる。
操作の手数が多く、げっそりする作業だが、最も手軽にお金を溜められる手段ではある。
オリジナル版の頃だと月光の森でグラスエレメントをひたすらしばいていた記憶はあるが、本作になって装備やアイテムがまともに作り込めなかったせいか、まるで手も足も出なかった。
仕方なく、錬金術のお店エンドの条件を満たすために、バー・ゲラルドを沈めたのである。

入力手数的に、パメラ屋よりもバー・ゲラルドが水没させられることのほうが多いだろう。

やりこみ

エンディングコンプリート

トロフィーコンプリートの前提になる。
バッドエンドも見なくてはいけないが、ゲーム開始から数ヶ月眠り続けるだけで良い。3

ロロナはリメイクによって選択性に変わったが、本作はオリジナル版のままである。
つまり、エンディング条件を下手に満たしてしまうと、それよりも優先度の低いエンディングが見られなくなる。

特に錬金術のお店エンドは優先度が低く、ちむエンドに潰されてしまいやすいので注意が必要。

筆者は攻略サイトとにらめっこしながら、なんとか2周でエンディングをコンプした。

前作と違ってエンドロールはスキップできるが、エンディングに入る前の3Dモデルによる寸劇はスキップできず、そこで待ち時間が発生するため、トータルのストレスは変わっていないような気もする。

トロフィーコンプリート

全エンディング達成+特定イベント閲覧のみ。

酒乱伝説再びと水着フェスティバルはやや条件が面倒なので、しっかり攻略サイトを確認しておきたい。
エンディングと合わせてそこだけ気をつければ、2周でなんとかなる。

スチルコンプ

延長失敗のバッドエンド、水着フェスティバルでのトトリ優勝はトロフィーに必須ではないが、専用スチルがある。

GALAXYボス撃破

冒険者ランクGALAXYで戦えるようになるボスは、どれもやべーやつ揃い。
それぞれのボスに対して専用装備を作った上で、アイテムも徹底して作り込む必要がある。

幸いにしてトロフィーコンプには必要ないため、筆者は攻略を見送った。
日数制限がキツく、3周目までやる気にはなれなかった。

総評

アーランドシリーズDXの中で、システム的には最も古い作品なのでそこそこに苦戦した。

本作はお母さんを探すために冒険者になって奮闘する少女を、周りの人間がついつい手助けしたくなってしまう話である。
前作主人公同様、本作主人公もつい助けたくなってしまうようなキャラ付けがされていて、基本的に優しい世界で良かった。
それだけに初見であの墓を見たときはショックだったものだが、トゥルーエンドを見てとても満たされた気持ちにもなった。

DLC追加キャラは、使ってみたいと思いつつ、トロコンしたら次の作品に行きたい気持ちも強く、結局今回も触れなかった。
そのうち3周目でGALAXYボスに挑むのも良いかもしれない。

ミミちゃんはまだ本作では(百合的に)おとなしい。が、十分においしいシーンも多く、楽しめた。
さあ、次はアールズ王国へ。4年前にplusの感想を書いた作品だが、内容を思い出すためにまたトロコンしよう。

関連記事


  1. 筆者はルルア未プレイのため、ここまでしか知らない。
  2. 実は、メルヴィアがアトリエにやってきて要求することがあり、そこで渡すことで足酒を処分できる。
  3. 3種類のバッドエンドのうち、どれか一つを見ればトロフィーは獲得できる。