【ゲーム感想】リディー&スールのアトリエ 〜不思議な絵画の錬金術士〜
目次
前置き
筆者はアーランド/黄昏/不思議シリーズをプレイ済みの救いがたい百合豚である。
不思議シリーズ全般及びリディー&スールのアトリエ(DLC含む)に関するネタバレを含む記事なので、未プレイの方は注意。
グラフィックス
3Dモデル/背景に関しては前作同様。目の質感がやや変わったかもしれないが、前作をやったのが一年以上前なのでもはや記憶にない。
歯が見える感じがかわいいな、なんて思っていたら、前作の記事にも全く同じことを書いていた。つまり、3Dモデルは前作同様かわいいということだ。
スチルも良い。舞台が違う関係上、シリーズキャラ集合スチルはないが、続投組やソフィーからの復帰組が描かれたスチルはいくつかある。レッツバカンス!
の平和な感じ(日常アニメの海回みたいな感じ)とか最高だし、 お、覚えててください!
で涙目になってるルーちゃん見てるとゾクゾクしてくる。
キマシ的には 目指すは世界一!
のスチルが大変良い。これスーちゃんはまだ意識してないけどリディーのほうが完全に恋しちゃってるでしょって顔しててたまらない。
OPアニメもなんとかこれくしょんのOPで見たようなレズコプターから始まり、絵に飛び込むときにガッチリ手を繋いでたり、ハプニングの後押し倒すような体勢になってたり、先輩方に振り向く前にすっと目を合わせたり、背中合わせで恋人つなぎしたり、お互い寄り添って眠ったりと、まるでふたつの力2種を打ち込んだ無属性攻撃に対するフィリスのチェインコンボかと思うような畳み掛けで百合豚の心が幸せでどうにかしそう。
二人でクロスするように歌ってる曲もまた良いんだこれが。
そんなわけで、OPムービーからガッツリキマシを感じさせるせいで、起動するたびにOP見てました。ありがとうガストちゃん。ありがとうアトリエシリーズ。百合豚は大変幸せな気持ちになりました。
サウンド
矢野さんあちわさんメインで、柳川さんは外注として参加。他数名といった感じ。
リディーとスールで曲を微妙に変えてきてるのは、プレイ中あんまり気にしてなかった。
アトリエ曲の ねぇ、次は何をつくろうか?
心のままに描いてく物語
はどちらも落ち着くいつものアトリエという感じ。
懐かしい僧侶曲が復活。アーランドで死ぬほど聞いたあの男のテーマ。懐かしい。
宝は何処
はトトリのアトリエのアルトメイアで聞いた 荒れ狂う海
を思い出す。
恒例の特に好きな曲リスト
曲名 | 使われるシーン |
---|---|
同じ星を見上げて | 星彩平原 |
深理への決意 | 黒の地平線 |
紫陽花 ~その2~ | リディー通常戦闘 中盤 |
向日葵 ~その1~ | スール通常戦闘 序盤 |
Gemini Wing | ボス戦 |
Losaria | テルミナ戦 |
森のお散歩 | 日常イベント |
スーの楽しみ | 日常イベント |
故郷を離るる歌 for リディー&スール | フィリスのテーマ |
ふたりでお出かけ | 日常イベント |
双葉 | 日常イベント |
全力全開ガンプレイ | マティアス&スールのコンビネーションスキル |
クローマ | OP |
Beyond the Fate | ファルギオル戦 |
Filling the shade | レンプライア戦 |
同じ星を見上げて
深理への決意
はどちらもダンジョンの雰囲気にピッタリマッチしていて、その場の空気に溶けて聞こえてくる曲がとても心地良い。紫陽花 ~その2~
は平和な通常戦闘という感じ。跳ねるようなピアノとアコーディオン、ハンドクラップが楽しくなってくる曲。向日葵 ~その1~
はバックのピアノとメインのバイオリンがかっこいい。
戦闘曲は操作キャラの関係上、向日葵のほうを聞く機会のほうが多かったように感じます。ただでさえ雑魚戦は避けてたので、ちょっともったいない気分。
Gemini Wing
と Losaria
はやってくれましたあちわ節という感じ。黄昏シリーズで星座の名前のついた曲はこういった曲調で大変好きでしたが、今回も双子座とかけているのかも。
惜しむらくはボスに対してプレイヤーサイドが強くなりすぎてじっくり曲を聞けないこと。ギターがギンギン鳴ってくれるパートまで戦闘がもつれ込んだら、熱いんだろうなあ。
特に Losaria
はテルミナの妙に凝ったカメラワークとぴったりで、かなり熱くなった。
森のお散歩
スーの楽しみ
は正しく日常モノという感じの曲。どちらもOPアレンジフレーズが気持ち良い。
日常イベントとして、楽器の構成からいつもの感がより強いのは ふたりでお出かけ
のほうか。ロロナから入った身には、アーランドの風を感じるようで嬉しい。双葉
はアコギの感じからシャリーを思い出す。
故郷を離るる歌
はフィリスのテーマアレンジ。まさに冒険少女という感じで、しかもどっしり構えた先輩らしさもあり、キャラクターの成長を曲からも感じられるのは嬉しい。
全力全開ガンプレイ
は単純に音色とメロディーが好みど真ん中。
クローマ
は二人が歌った二つの曲を重ねて一つにした凄まじい代物。
違う歌が同時に聞こえてきて、最初は混乱するけどだんだんそれが癖になってくる。
音楽室では別々に聞くことができるが、聞けば聞くほど二つで一つの曲になっていて、リディーとスールの関係をよく表している。それに加えてあのOPアニメを見せられたとあっては、百合豚おじさんにとってOPが幸福で飛ばせなくなるのも仕方ないことであろう。
別々になっている曲それぞれにも キャンバス
と ペインティング
という名前がついていて、 前者がリディー、後者がスールなので心の中にまたキマシタワーが建ちますね?
Beyond the Fate
Filling the shade
はストーリー上重要なボス戦で流れる。こればかりは錬金術でガッツリ装備を作る前に挑んで大苦戦したので、とても熱かった。強大な敵に小さな二人が怯まず立ち向かう感じが最高。
他にも、DLCでグラーデル平原の曲が聞けたのは嬉しかった。
DLCイベントの音声
シリーズ通してこの傾向があるのだが、DLCで配信されたイベントの音声のみ、音量調整が他のイベントとズレていて小さい。
音質が悪いなどの致命的な欠陥ではないものの、ちょっと気になる。
シナリオ/キャラクター
黄昏のようにシリーズ完結だからと回収しないといけない伏線を回収するのに精一杯になってしまったりといったことはなく、いつものアトリエとして楽しめた。
シナリオ自体のボリュームも十分で、細かいサブイベントが沢山あって良かった。
双子を中心とした日常アニメのようなノリと、家族を描く真面目なノリとでメリハリが効いており、安心して楽しめた。
キマシ色はあんまり濃厚でなく、しかし抑えるところはしっかりと抑えてくれている感じ。特に、ピュアアロマのイベントは必見。
リディー
双子の姉。スールよりも落ち着きがあり、お調子者のスールをよく諌めるお姉ちゃん。
歴代錬金術師に輪をかけて服のデザインがヤバく、胴体の側面がまるごと見えてる。
これは完全に妹を誘惑してますね。悲しいかな、スーちゃんはそういうこと意識してくれないんだ。ピュアアロマ、使おう。
気弱なおとなしい子、かと思いきや本性はちょっと黒め。というか、父親があんなんだから妹を守るために頑張っちゃう系の姉。そういうとこだぞ。
素で毒が出ることもあり、そのギャップが楽しい。
戦闘面での性能は非常におとなしく、バトルミックスをフル活用しないと彼女ならではの性能は活かしにくい。後ろにソフィーを置いてアイテムでフォロースキルの起動をしてあげるなど、役割がないわけではない。
(アイテムは他の錬金術師も使えるが、使える範囲が広く癖がないキャラは実は少なく、いてもスキル主体で動きたい性能をしてたりする)
CVは長縄まりあ。血小板ちゃんの人。
癖になるドロ甘ボイス。たまに漏れ出るガチギレ威圧ボイスもたまらない。
スール
双子の妹。元気担当で騒がしく、ちょっとおバカだけど優しい妹。
左右非対称な袖のデザインはお姉ちゃんとの対比がよく映える。
子供っぽさもありつつ、妙なところで合理的というか、達観しているのはやはり父親のダメさのおかげか、あるいは母との約束のおかげか。
活発だけど虫とか幽霊がダメ。そういう安易な女の子らしさでギャップ萌えを狙うんじゃありません。おじさんには安易に刺さった。だっておとなしいリディーのほうは全然平気そうにしてるんだもんこんなの百合じゃん!
双子はふたりとも互いのことをよくわかっている感じで、お互いに支え合っているような描写がちらほらあり、とても良い。ピュアアロマ、使おう。
戦闘面ではスピード重視のステータスで、スキルファイター型。
回復アイテムを使用できず、攻撃・補助アイテムのみ使用可能で、回復はリディーに任せつつ殴るタイプ。全体攻撃でアルトのフォロースキルを起動するとなかなか強い。
CVは赤尾ひかる。長縄まりあと同じく血小板役としてはたらく細胞に出ていた。
高めで特徴ある声で、声から先にキャラクターができたのかと思うほど、スールにぴったりハマっている。感情の表現に緩急があってすごく好きな演技だった。
次期アニメのえんどろ~!でもメインのようなので、ちょっと期待してる。
ルーシャ
リディー、スールの従姉。ロジェの兄の娘だが、ロジェの兄は姿が登場しない。
高飛車レッド。双子をライバル視しつつも、母を亡くして父親がアレな二人を気遣っていて、その実、双子大好きなデレ割合多めのツンデレ。
チラチラと二次創作を眺めると双子にガン攻めされる受け役として描かれることが多いらしく、まあ、うん、そういうことだ。
双子に対して自分がお姉さんであるということを強調しており、自分でも強く意識している模様。それ故に不器用なところも。
オネットとの二人での会話シーンがとても好き。
DLCで追加されてパーティに加えられるようになったが、爆弾も回復薬も使えない、お前本当に錬金術師か?と思うような性能をしている。
使用可能なのは補助アイテムのみ。タイムカードをばらまく癖にあるスキルで、使いこなすのがとっても難しい。
起死回生はうまく使うと裏ボスを瞬殺できるのだが……。
CVは上田麗奈。ハナヤマタのなる、このはな綺譚の礼役。
グリッドマンの新条アカネ役でもあるが、筆者は未視聴。
ちょっぴりヒスっぽく、けど過剰にヒステリックでないちょうど良い塩梅の声。
フィリス
前作主人公。リア姉から教わった弓で戦うようになり、前作終盤から順当に進めばこうなるだろうな、という感じでたくましくなっている。
しっかりと前作で出会った人たちの影響を受けていて、特にレヴィさんの影響は深刻。
戦闘面だと戦闘中一度限りだが、フォロースキルによる八連続攻撃が強烈。
前衛の属性攻撃に対応した追撃を行う、世界樹におけるチェイス系の挙動をするのだが、その威力を特性でガン増ししてやると開幕でボスすら轢き殺していく超兵器に。
リアーネ
やべえヤツ。前作でのまともさがオミットされたのか、完全に妹ラヴの超変態姉になってしまった。赤座あかねレベルまで到達するのも時間の問題であろう。
前作の故郷を思わせるサブイベントがあったのは良かった。
寂しいが、弓で戦うスタイルが妹に引き継がれたおかげかパーティには加わらない。
イルメリア
フィリスのライバル。今作ではリア姉がアレになってしまったので、フィリスとイルメリアの関係が推されているように見える。
双子の師匠として錬金術の指導をしてくれるが、パーティインするにはDLCが必要。
背があんまり伸びてないことを気にしている。フィリスちゃんは大きくなったのにね。
戦闘面では癖のない錬金術師でありつつ、スキルファイターもこなせる万能型。超一流の天才錬金術師の自称は伊達ではなく、パーティに応じて柔軟に動ける。
筆者は不死鳥の腕輪と究極の復活力x2を搭載したゾンビフィリスの後ろに置いて、魔法少女バーニングイルメリアちゃんにしていた。
クイックバーニングは前衛が5%以上のダメージを受けた場合に発動するカウンター攻撃。
不死鳥の腕輪と究極の復活力を組み合わせると無限ガッツ状態になって死なないオートリレイズ状態になるので、それとクイックバーニングを合わせると死なない壁がすべての攻撃を受け、攻撃を受けるたびに相手にダメージを与えるという、時間さえかければ何でも倒せるコンボが出来上がる。
その他にも疾風やまびこオーバーで無限スキル行動ができるので、後ろにアルトでも置いてスキル攻撃→オーバーロードorオーバーヒートを無限に繰り返すだけで相手が死ぬなんていう鬼畜コンボも可能。ただし先手を取られると死ぬ。
ソフィー
大先生。登場からして超かっこいいし、大人のお姉さんになった感じがすごい。けどプラフタの前ではちょっと幼い感じになるのもまた良い。
プラフタの服装はこれ完全にソフィーちゃんの趣味ですよね?
スチルでの慈愛に満ちた表情がなんというか、時間の流れを感じさせる。
プラフタ
人形の体で登場し、ソフィーのキャラクターイベントを進めると最終的に人間に戻る。
説教臭いおばあちゃんな一面もありつつ、ソフィーの気持ちを推し量れずに困惑するイベントもあってなかなかに表情豊か。
人間になってもしいたけ目なのは変わらないんですね。
リディーにマッサージされてるスチルのとろけきった表情が良い。
マティアス
無職王。今作の目が光る枠。
イケメンかと思いきや三枚目。チャラいと見せて根っこは真面目なタイプ。
パーティで唯一錬金術師じゃない一般人で、お調子者のスールとは気が合うようだ。
パーティ内で二人しかいない野郎同士ということで、アルト君との絡みも面白い。男の人は男の人同士で恋愛すべきだと思うの。
テスタメントオウスが完全にガイアブレイク。目が光る。
アルト
謎のクールイケメン錬金術師。公式のイラストだとなんか悪い顔をしているが、別に悪い人ではない。なくなった。
その正体はソフィーのアトリエで立ちはだかったルアード。メクレットとアトミナの二つに分かれていたが、錬金釜の中に落ちて一人の人間になってしまったという。
過去の罪を悔いているようで、プラフタに対して負い目を感じていたが、今作でしっかり前を向いて歩き始めた。
前作に船の残骸が登場した、500年前の友人の話のイベントが好き。
クールだが、作中のイベントではそれなりにいじられてキャラ崩壊している。パメラの母性に抗えないアルト君なんか見とうなかった。いや、見たかったわ。
ロジェ
双子の父親。浪費癖のある、いわゆるダメオヤジ。
天才となんとかは紙一重であるという言葉を体現するような存在。
錬金術で作る道具のアイデアを発想しては双子に課題としてその準備をさせるのだが、作る道具のことごとくがやべえヤツ。
ピュアアロマに関しては、よくやってくれました。
CVは子安武人。メルルのアトリエにも出ていたが、あのクールな執事とは全く正反対のキャラ。
これはこれですごく良い演技だった。
オネット
双子の母親。故人。
故人のはずだが絵の中に思念が染み付いていて、ついに双子と再開し……。今作はそういう家族の話を描いた作品でもある。
おしとやかな美人だったのかというと割とそうでもなく、ロジェは尻に敷かれるタイプだったようだ。
フリッツ
人形師。地味に皆勤賞だが、今作もプレイアブルならず。
変態のおじさんである。
ドロッセル
続投。プレイアブルならず。方向音痴は変わらず。
グレース
教会のシスター。フリッツの妻。
その美貌で50歳は無理があるでしょ。
ミレイユ
受付のお姉さん。課題を出してくるスタイルはロロナのアトリエを思い出す。
双子を見守りながら、影で支えてくれる。
酒癖が悪い。というか、ソフィーもフィリスもアレなので、今作は酒癖の悪いヤツが多い。
バカンスの企画はGJ。
CVは日笠陽子。はたらく魔王さまのエミリア、BanG Dream!の巴、ふし幻の魔理沙の人。
パメラ
いつもの。キルヘン・ベルに戻ろうとしたら戻れなかったヤツ。
また戻ろうとお金をためているが……。
鍛冶屋のあの男と出会ってしまい、謎のイベントで謎のスチルまで描かれている。
ハゲル
鍛冶屋、ついにロジーからもとに戻る。前作ロジーさんの店の店内にツルピカの像が置かれていたのは完全に伏線だった。なんてこった!
なんと、今作ではとあるレシピを手に入れるために、各地に隠された黄金のハゲル像を集める必要がある。
集めた分は鍛冶屋店内の階段に飾られるので、全て集めると壮観。
CVは安心と安全の立木文彦。やっぱり鍛冶屋ってのは僧侶BGMにこの声じゃねえとなぁ~?
コルネリア
前作ではコルちゃん人形が出てくるのみだったが、今作では本人。
大商会に成長したコルネリア商会のボス。
ついに父との再開を果たし、キルヘン・ベルに帰る約束をする。こういうところでも家族が描かれている。
量販店の無敵さはシリーズ恒例の通り。増やしたい道具が多すぎて、枠が足りないとあえぐのもいつもどおり。
絵の中の住人
フーコ
かわいい。アンフェル大瀑布の絵の中に住んでいる謎の種族の子。
フランプファイルになつかれて、全身ベトベトにされてしまった。
CVは小原好美。2017年版魔法陣グルグルのククリ、やが君のこよみの人。
ネージュ
不思議な絵画の開祖。ロリ。かわいい。
キャプテン・バッケン
骸骨船長。陽気で熱くうるさい男。憎めない。
システム
調合
前作同様。錬金成分と盤面上のボーナスを組み合わせてガチャガチャ考えるタイプのパズル。
触媒と活性化アイテムである程度はなんとかできるが、そのための道筋を考えるのに時間がかかる。
パズルとしてとても楽しめた。
採取
ほぼ変わらず。コンテナ数は5000に戻り、それでも終盤のマラソンが始まると枠不足にあえぐことに。
爆弾で岩などをふっとばした後にエンカウントすると操作不能に陥るバグはなくなっていた。
戦闘
前作ほぼ同様だが、前衛後衛でのフォロースキルが絡み、攻撃アイテムが強敵にさほど通らないことから、終盤になればなるほどスキルファイターが軸になるシステムだった。
アイテムは攻撃手段というよりは補助手段であって、ダメージソースはスキルで、という形。
装備をしっかり作り込めばダメージがガンガン伸ばせるので、そこを錬金術で頑張ってくれ、というスタイルのようだ。
後衛が前衛の行動や状態によってフォロースキルを発動してサポートしてくれるが、数名これの性能がおかしいキャラクターがいる。
フィリスとアルトは追撃性能が抜きん出ているし、イルメリアもDLCとはいえカウンターの性能が非常に良い。
マップ移動
メルヴェイユの都を中心に話が進むタイプで、前作のように広い世界をビュンビュン飛び回るような移動はしない。
マップの広さに対して歩行速度がやや遅く、DLCのスパイクブーツを作ってもなお遅いと感じることがある。もう2倍くらいしても良かったのでは。
特にDLCのグラーデル平原はフィリス時代の広さをそのまま持ってきており、マップジャンプ機能が前作よりも抑えられている今作では広大すぎるフィールドを歩くのがやや苦痛。
時間経過
期限はないが時間は経過する形に戻った。曜日システムは撤廃され、曜日合わせのために寝まくる生活もしなくて良くなった。
量販店をやっているコルちゃんの店が深夜に開いてないので、調合が終わってすぐに登録しに行けないところだけ少しストレスがあったが、逆に言えば不満点はその程度のものでしかない。
じっくりゆっくりやり込める理想のシステムと言える。
バトルミックス
拾い物を調合するバトルミックスと、所持アイテムを調合するエクストラミックスがある。
戦闘中にアイテムとアルケウス・アニマを調合して強力なアイテムとして使う。
組み合わせが多く、アイテムの使用回数をすべて一発で使い切るため、スキルファイターが戦ってくれることもあってやや影は薄かったように感じる。
それでも999増殖ワンタイム蒸留水によるブリザードウェブの防御ダウンや、剛力増殖ワンタイムそよ風のアロマをベースにしたピースフルアロマなど、使い方次第ではかなり強力なアイテムに化ける。
使い切ったアイテムはあとでコルちゃんが補充してくれるものの、補充のためにお金がかかることから、お金に余裕のでる最終盤でなければ使いにくい。
拾い物の調合だと対したダメージが出ず、もうちょっと強力にしてくれても良いのでは、とは思った。
武器コア/パーツ
武器にコアとサブパーツをつけて、それで特性を付与していく形に変わった。
武器自体はハゲルさんに作ってもらい、自分で調合したコアとパーツを武器に付与する。
そのカスタマイズで一度付与したコアやパーツは取り外しや付替えが効くため、これまでよりも武器を作り直すコストは軽くなった。
やりこみ
周回プレイ
基本的にやらなくて良いが、時限トロフィーが一つあるのでそれを逃したなら周回しても良い。
エンディングコンプリート
各話の課題をしっかりこなしていないとトゥルーに行けない?
すべてはなまる評価で達成してしまったので謎だが、逆に言うとそれさえしておけば一周目でノーマル~トゥルーまでコンプリート可能。
エンディング発生時に選択肢が出る形式は続投。トゥルーのみやや特殊な条件になるが、しっかり錬金術していれば問題なく行ける。
トロフィコンプリート
前作でおまけのように出てきたパルミラとテルミナを何度も倒す必要がある。
依頼で上位特性が手に入るように調整されているので、倒せない場合は依頼をぐるぐる回して特性を吟味する必要がある。
また、鍛冶屋で武器防具をすべて作成する必要があり、最初から所持している初期武器などは見落としやすい。
(意外にも、全作成トロフィーはプラチナを除いて最も取得率が低かった)
特性マラソン
きっちり装備を整えればパルミラとテルミナに関しては楽に行けるようになるので、そこで特性マラソンすることになるだろう。
DLCボスのネツァクが倒せるなら、倒してからレアポイントの素材を拾っても良い。
従来に比べてレア特性が出やすくなっているように感じる。
マラソンの周回も歩く距離がもどかしい以外は比較的優しい印象。
強敵攻略
パルミラ、テルミナは倒すごとにレベルが上がり、最大で200まで上がる?
徐々にスピードが上がって先手が取りにくくなるので厄介だが、先手さえとってしまえばネガティブリスクやポジティブリスクを駆使して行動させずに倒し切れる。
DLCでブルリフコラボの原種ネツァクと戦える。
アイテムに反応して自分のWTをごっそり消し飛ばし、強引に行動してくるのでブレイクするまでアイテム使用が非推奨。
防御面がやたら固く、攻撃面も強めなので筆者は最も苦戦した。
最終的にゾンビフィリスの後ろにイルメリアを置いておくのが楽だという結論に達してしまった。
完全回避装備ソフィーも試したが、回避率100%を超えても当ててくることがあり、帳なしでは安定はしなさそう。
試行錯誤の幅がそれなりにあるため、装備を作り直して何度も挑んで楽しめた。
総評
1話1話で話が区切られるアニメを意識した構成で、1話ずつのボリュームはそこまででもないが全体としては大きめという、遊びやすい構成だった。
前作の問題点だったやりこみにおけるストレスも大幅に軽減されており、これまでのアトリエで最も気持ちよくやり込めた気がする。
(ここまでやりこんだのはアーシャくらいだが、アーシャは時間制限あり+ボスが鬼畜でつらい気持ちになっていた)
シナリオ面もコミカルとシリアスのバランスがちょうど良く、キマシ的においしいイベントもあって大変満足している。
リディーとスールはもう一度、強力なあのピュアアロマを使おう。