【ゲーム感想】閃乱忍忍忍者大戦ネプテューヌ -少女たちの饗宴-

目次

  1. 前置き
  2. グラフィックス
  3. サウンド
  4. シナリオ/キャラクター
    1. プレイアブル
      1. ネプテューヌ
      2. ノワール
      3. ブラン
      4. ベール
      5. 飛鳥
      6. 雪泉
      7. 雅緋
      8. ユウキ
      9. 鴉のゴウ
    2. サブキャラクター
      1. イストワール
      2. アイエフ&コンパ
      3. あある姫
      4. アフィモウジャス
      5. ステマックス
      6. ヨウ=ゲイマ
      7. テツコ
      8. 妖壺太夫
    3. 忍ピク
      1. 候補生
      2. デンゲキコ/ファミ通
      3. タムソフトちゃん
      4. いるはーと
  5. システム
    1. 3Dシノビアクション
    2. 霊珠ボード
    3. 護符装備
    4. 乳桃瞑想
  6. やりこみ
    1. トロフィーコンプ
      1. 乳頭瞑想
      2. 黄泉の修練
    2. 霊珠集め
  7. 総評

前置き

筆者はネプテューヌシリーズについて、Re;birth1~3、アニメ、V2、V2R、VSセハガ、四女神オンライン、勇者ネプテューヌ、ブイブイブイテューヌを履修済み。
カグラシリーズについてはアニメをちらりと見たことがあるだけで、ほぼ知識がない。

3月にswitch版が発売されるようだが、筆者はPS4版をプレイした。

グラフィックス

3Dモデルは普通に可愛い系でしっかり動いてくれる。
イラストはネプ勢とカグラ勢でそれぞれの元絵風になっており、統一感はないがコラボとしてなら納得の範疇。

3Dモデルはよく動く。忍EXのカメラワークもダイナミックで良い。

サウンド

BGMは和風テイスト。目立ちすぎない良い塩梅。
ヒット音はキャラクターによってまちまちだが、全体的に軽すぎず重すぎず。

OP曲はアップテンポでかっこいい。起動時はスキップせずに聞くくらい良い。

シナリオ/キャラクター

女神四忍と刃仁破四忍はふたつの大国で互いにシェアクリスタルを狙い争っていたが、そこにスチームレギオンなる第三勢力が登場し、二国は協力してその対処にあたることになる。

小粒にまとまったシナリオで、ファンアイテムとしては上々なのではないかと思う。
テキストも、稀に語句の誤りがあったくらいで普通に読めるものであったため、四女神オンラインクラスの良さはある。
ネプ勢もカグラ勢も終盤のメインシナリオでは空気になりがちだが、本作では割と平等に空気になっているのでそんなに気にならなかった。

プレイアブル

ネプテューヌ

いつものメタネタパロネタの切れ味は健在。いや、バロンの赤い翼ネタは通じるのか? 最近ピクセルリマスターが出たから通じるのか……。

性能は主人公らしく素直で、対大型寄りになっている。
対集団だと自分中心の範囲攻撃の威力が低く、ややキツいが、それでも素直に使いやすい。
彼女にしては珍しく不遇性能ではない感じがする。

ノワール

本作でも上から落下してきたネプテューヌに潰されるシーンがある。アニメを意識したネタだろうか。

対集団でも対単体でもバランス良く使いやすい。攻撃速度が早く、DPSを上げやすいのも優秀。
ベールや飛鳥と並んで、本作ではトップクラスに優秀な性能だと思われる。

CVの今井麻美はカグラの斑鳩と同じ。これを意識したネタもあった。

ブラン

コラボ相手が爆乳ハイパーバトルである以上、本作では極めて肩身が狭い。
いつもどおりいじってくれるベールが逆に癒やしに見えるくらいの戦闘力の持ち主だらけで、もはやキレ芸を繰り出していると身が持たないと判断したのか、静かに濁っていく。

性能面では範囲攻撃こそ狭いが、対ボスではきっちり火力を出していける。

ベール

妹キャラ萌えなところはいつもと変わらず、今作ではあある姫にベタぼれである。

性能面では自分中心の範囲攻撃が優秀で、道中の突破速度は随一。
対ボスでもしっかり戦えるだけの忍術が揃っている。

飛鳥

磨愛辺国(まあべこく)の刃仁破(はにぱ)四忍の一人。カグラからの参戦組は全員これ。
磨愛辺は閃乱カグラシリーズのパブリッシャーであるマーベラス、刃仁破は閃乱カグラシリーズの開発元「HONEY∞PARADE GAMES」が元ネタだろう。

素直オブ素直な主人公だが、素直すぎてもはや天然の域に達していると思われるシーンも。
自分の影の薄さを気にしているが、ステマックスほどではないし、何なら影が薄くないキャラのほうが少なかったようにも感じる。
メインシナリオ後半は基本的にユウキ、あある姫やスチームレギオンを中心に話が進んでいくので、ネプ勢もカグラ勢も平等に影が薄い感じはした。

性能も素直で使いやすい。

CV原田ひとみ。V、Re;birth1~3のマーベラスAQLちゃんの人。

カグラシリーズから参戦。普段着のクソダサTシャツがチャームポイント。

やや攻撃の挙動が重いものの忍術スキルが基本的に優秀かつ、攻撃時のSEが気持ちいい。

CV喜多村英梨。ユニ、アトリエアーランドシリーズのクーちゃん、みなみけの内田、AngelBeats!のユイ、EDF4.1のウィングダイバーの人。

雪泉

カグラシリーズから参戦。その服どうなってるんだ。ずり落ちるでしょ。
正義と飛鳥大好きな様子。

忍術スキルの硬直が長く、まともに使おうとすると他のキャラクターよりだいぶ使いにくい。

CV原由実。アイマスの四条貴音、シャリーのアトリエのローゼミア、FGOのアナスタシアの人。

雅緋

カグラシリーズから参戦。雪泉がぶっ飛んでいるせいで目立たないが、こっちも大概な服装。
焔共々、喧嘩っ早いと思いきや割と冷静。

性能面ではぶっちぎりで使いにくい。
忍術スキルの硬直が異常に長く、被弾を抑えることが重要な終盤においては装備をきっちり揃えるのが大前提になる。
自分中心の範囲攻撃もなく、忍術を出す前に殴り倒されて終わってしまいがち。
頑張って使うなら敵陣に突っ込まずに置くように忍術を出すべきなのだろうが、それをしたところで飛び道具持ちには無力だし、そもそもフィールドを封鎖されて逃げ道がない状態になりやすいシステムと全く噛み合わない。
忍術に頼らないビルドにしようとすると火力を出す手段が忍具くらいしかなく、忍具特化ではゴウに敵う者がいないのでどうしようもない。

CV平田宏美。アイマスの菊地真、新世界樹のレンの人。

ユウキ

あある姫に使える忍者。姫大好きで、シナリオ中ではネプテューヌたちがあんまりにものんびりしているものだから離脱フラグが立ちかけたがそんなことなかった。

CV伊藤美来。バンドリの弦巻こころ、アサルトリリィの一柳結梨、安達としまむらのしまむらの人。

鴉のゴウ

記憶喪失の黒い忍者。結局、メインシナリオクリアまで彼女の記憶が戻ることはなく、その正体は明かされない。
元ネタはアクワイアの忍道シリーズの同名キャラクター。

5秒間忍具を無限使用できる忍術があり、それのせいで最終盤はほぼ彼女一強となる。

CV行成とあ。DQ11Sのヤヤク様の人。メロン味好きネタは中の人繋がりだろうか。

サブキャラクター

イストワール

いつものいーすん。本作では波戸ノ国の大名として登場。
女神四忍の上司にあたる。他の教祖は出てこない。

アイエフ&コンパ

いつものふたり。もはや熟年夫婦である。
アイエフはクモツ大社所属の巫女でありながら波戸ノ国のエージェントという、割といつもの立ち位置。
コンパは衛生兵?この辺りもいつものであった。

あある姫

ユウキ大好きなロリ姫。武威ノ国の姫であり、元ネタはVRと思われる。
姫らしく最初はさらわれているが、最終盤では同行する。

CV木野日菜。刀使ノ巫女の沙耶香、わたてんの松本友奈、アトリエ不思議シリーズのアトミナ、りりくる はぁとの穂希ちゃんの人。

アフィモウジャス

V2以来の登場。今作もステマックスと組んで欲望に忠実なムーヴを見せてくれる。
ステマックスへの愛情がパワーアップしたと見え、暑苦しさが増した。
見方によっては、部下を思いやる良い上司である。

CV上別府仁資。

ステマックス

アフィモウジャスの忠実な部下として登場。
極度の恥ずかしがり屋設定を引き継いでいる。

今作ではユニではなく飛鳥に心を奪われてしまった様子だが、やはりそれよりもアフィモウジャスとの暑苦しい友情のほうが目立つ。

CV会一太郎。PSO2プレイヤーにはよく知られているかもしれない。

ヨウ=ゲイマ

スチームレギオンのNINJAマスター。忍者ではなくNINJAとするこだわりがあるらしく、発音上も微妙に英語っぽく「ニンジャア」という。
名前の元ネタは洋ゲーマーだろう。

CV斎藤千和。

テツコ

スチームレギオンの幹部。非戦闘員で参謀のようである。
名前の元ネタは不明。

CV和氣あず未。刀使ノ巫女の舞衣、ウマ娘のスペちゃん、となりの吸血鬼さんのエリーの人。

妖壺太夫

武威ノ国で忍者をやっていた妖怪だが、あある姫に執着しており、行き過ぎた行動により追放された。
名前の元ネタはYouTubeだろう。

CV小島英樹。

忍ピク

拠点で話しかけられるちびキャラたち。
依頼を出してきたり、シナリオ進行に応じてボイスなしのセリフがある。

候補生

本作では、候補生たちも忍者っぽい服装をしているが、悲しいかな、メインストーリーには絡めない。キャラ増えすぎると大変だもんね。
忍ピクでなら、斑鳩たちも用意してくれてよかったのにと思わなくもない。

デンゲキコ/ファミ通

V2以来だろうか。主に依頼を出してくれる。

タムソフトちゃん

彼女は四女神オンライン以来?

いるはーと

なんかいる。

システム

3Dシノビアクション

無双というほど敵は多くなく、スピード感もそこまであるわけではないが、割と軽快に動かせる3Dアクション。
ステージを進んでいき、敵を倒したり、スイッチを起動したりする目的を達成していく。

出撃キャラクターはメインひとりとパートナーひとりで、方向キー入力でバトンタッチできる。
攻撃中に交代すれば専用の交代攻撃が出るのも楽しい。

各キャラクターには4つのボタンに忍術スキルを割り当てることができ、気力を消費して忍術を発動することができる。
気力は最大で5ゲージあり、忍術使用の他にステップやダッシュでも消費される。1
気力は攻撃を敵にヒットさせたり、ジャストガードを決めると回復する。

ジャストガードはそこそこ猶予フレームがあるようで、適当なタイミングでガードを押しておくと結構決まる。

苦無や手裏剣を投げることもでき、通常攻撃から派生して投げるとバックステップしながら投げる。
が、最終的に苦無と手裏剣の接射がメイン火力になるため、通常攻撃後に投げるのは緊急回避したいときくらいのもの。

アクションの手触り感は悪くないが、それぞれの行動にそれなりに気になる硬直時間があり、完全にストレスフリーというわけではない。
ステップやガードによるキャンセルがもう少し効いてくれたら良かったのにと思うことはある。
それはそれとして、硬直の長過ぎる雪泉や雅緋はなんとかできなかったものだろうか。

ダッシュモーションはキャラクターごとに固有のようで、特に雪泉やユウキ辺りが特徴的。

不満点はあれど、概ね良いシステムだったようには思う。

霊珠ボード

霊珠をセットして対象の種別による特攻や種別による耐性、ドロップ率アップなどの効果を得ることができる。
ボードは5x5になっており、レベルに応じてセット可能な箇所が増えていく。Lv35辺りですべて装備可能になる。

3つ直列に並べたり、四角形に並べたりすると効果量にボーナスが発生する。

霊珠ひとつひとつの効果がかなり控えめになっており、同じ種類・同じレベルの霊珠を2つ合成することでレベルを+1したり、配列によるボーナスで効果を上げていく仕組みになっている。
複数装備すればそれぞれの効果量は加算されるので、同種の霊珠を5つ2装備してガッツリ特化すると効果が見られて面白い。

護符装備

2枠ある装備枠の護符によって攻撃力が上昇したり、1度だけ戦闘不能から復帰したりできる。
入手経路が購入か宝箱くらいしかなく、終盤に強力な護符を入手しても数が限られていて誰に装備するか悩ましいことがある。
気力消費を減らす護符、状態異常無効の護符辺りを量産したいところだが、前者は黄泉の修練のボスがドロップする模様?

乳桃瞑想

温泉に浮かべた桃の上に座ってバランスを取るミニゲーム。コントローラのジャイロ機能を使う。
絵面は一体何を見せられているのかと困惑するが、最高難易度になるとなかなか難しく、神経を使う。

クリアすると対象キャラクターを選択している場合に3回出撃分だけステータスボーナスが得られる。

やりこみ

トロフィーコンプ

乳頭瞑想の最高難易度や、黄泉の修練辺りが難しいと言えば難しいが、それ以上のものはなく、トータルで見ればコンプはさほど難しくない。

乳頭瞑想

最高難易度でのクリアを1回要求される。
全キャラクターでのクリアも要求されるが、こちらは難易度を問わないので、最低難易度でサクッとこなしてしまうと良い。

黄泉の修練

エンディング後のエンドコンテンツ。8x3+1ステージ。
ラスト以外は各ステージで忍EXや風林火山ドライブ、アイテムの使用等が封じられるため、ものによっては専用の対策が必要。
すべてクリアすることで、最強の忍具を入手することができるが、これをクリアした時点でこれ以上に難しいステージはないので、その後の霊珠集めをやらないのであれば勲章的なものでしかない。
が、性能がぶっ飛んでいるので、一度は使ってみてほしい。あらゆるステージを快適にクリアできるようになる。

霊珠集め

性能の良い霊珠を揃えてひたすら強くなるやりこみは考えられる。
忍具の威力や充填速度をひたすら上げてボスを瞬殺してみたり、被ダメを減らしに減らしてゴリ押しできるようにしてみたりと、自己満足の範囲だが凝り性な人は挑戦してみても良いのかもしれない。

総評

コンパクトなゲームだったが、やりごたえは十分にあった。
キャラクターもかわいいし、不安だったテキストも悪くなかった。
シリーズで言えば、四オンやVVV以上によく遊べる作品になっていると思う。

あとは、雪泉と雅緋の性能さえなんとかなってくれれば、というくらいか。


  1. 初期ではダッシュ気力消費が重すぎたためアップデートによる調整が入ったようだが、そのおかげでダッシュによる消費はほぼ気にせずにプレイできる。持久力霊珠が腐ってしまったとも言えるが……。
  2. 同じ効果の霊珠は5つまでしか装備できない。