【巨神と誓女】新曲の巨神の予告を見て妄想が爆発したオタクの悲鳴
目次
前回に引き続き、本記事はDMM GAMESにおいて配信中のゲーム 巨神と誓女 について語る。
来る6/16に開始される新規イベント 新曲の巨神 の予告映像を見て、いろんなものが脳内を駆け巡った結果、発狂したオタクの悲鳴1を記すものである。
これ、ゲームのメタ構造からめちゃくちゃ最悪で最高の予想をしているかつ、実際にお出しされたら何も書けなくなる可能性あるんで、今のうちに雑予想で死んでるオタクの悲鳴あげておきたい。
— NPlasma(えぬぷら) (@elleonard_f) June 14, 2021
なお、本記事には、巨神と誓女ゲーム内で公開されている巨神のシナリオや誓女のバックグラウンドに関するネタバレを含む。
もし、これから読むという猛者がいらっしゃるのであれば、注意してほしい。
新曲の巨神?
本作はサービス開始時点から、本の形の巨神として神曲の巨神が存在する。
作中最強クラスの嫌がらせ性能を持ち、多くのプレイヤーを苦しめた、作中三強に数えられる神曲の巨神だが、その嫌な性能とは裏腹に、シナリオ面ではかなり人気があるようである。2
新曲の巨神は、この神曲の巨神と同じく本の見た目をしており、シナリオも神曲の巨神で登場した誓女アイノとユミに関するものであるらしいことが、予告からわかる。
新曲の巨神:
— 巨神と誓女 公式 (@kyoshintoseijyo) June 14, 2021
「ああ ユミ
生きてたんだね!」
新曲の巨神は6月16日メンテナンス終了後からの「絹の塔 新曲の巨神」イベントで登場! pic.twitter.com/MCoK7ITchJ
神曲の巨神シナリオ
本シナリオは、田舎3の学校の演劇部員であるアイノが、東京から来た転校生ユミと出会い、一度はすれ違いながらも、共に舞台を成功させる話である。
巨神と誓女シナリオの中にあって極めて異色な、純粋なガール・ミーツ・ガールの話だ。4
舞台が成功した後、ユミは糸が切れたように倒れてしまう。
重い病気を患っていた彼女は、余命わずかだったのだろう。
明言はされていないが、その後の描写やアイノの一枚絵(後述)から亡くなったものと見て間違いなさそうだ。
アイノのその後
巨神と誓女では、誓女ごとに巨神の謳を聞くと生前の記憶を想い出すことがある。
記憶の欠片は誓女ごとに8ピースずつ存在し、全て集めるとその誓女に関する一枚絵と台詞を閲覧できる。
アイノの場合、スーツを着て都会の横断歩道を歩いている姿が描かれている。
「何年経っても」という台詞から、神曲の巨神シナリオ時点から時間が経ち、学生から社会人になった姿なのだろう。
かばんの中にはWander25と書かれているように見えるノートが入っている。
Live Your Life
ユミはいなくなってしまったが、それでも彼女は自分の人生を生きている。
流れるBGMは Live Your Life
。この曲が一枚絵で流れるキャラクターはユミ、アイノを含めほんの一握りである。6
そして、新曲の巨神の予告で戦闘中に流れている曲もこれだ。
arai tasuku氏7作曲の雰囲気が素晴らしい本作の楽曲の中でも、屈指の人気曲であろうこの曲は、大切な(そして、もう戻らない)思い出を抱えつつもそれを引きずることなく前向きに生きていくアイノのためにあると言っても過言ではあるまい。
サントラは、出ない?
神曲の巨神以外にも雰囲気バッチリの良いシナリオ、BGM、演出が豊富な本作について、オフライン版や、せめて資料集、サウンドトラックの販売を望む声も少なくない。
筆者も望んでいる一人ではあるのだが、ここに至って、もしかしたらそれらの証を全く残さないことまで含めての世界観表現であったら、などという最悪で最高な予想に至ってしまったのである。
そう予想するに至った根拠を説明するには少し長くなるが、限界になったオタクが精一杯ひねり出した文章なので、せめて酒の肴にでもしてほしい。
アイノが新しいWanderへ歩き始める話?
新曲の巨神の予告には、「ああ ユミ 生きてたんだね!」というアイノのものと思しき台詞が添えられている。
しかし、神曲の巨神シナリオでユミはほぼ亡くなっていると見て良い。
そして、新曲の巨神予告映像内の攻撃モーションの中で、アイノらしき影がユミに手を伸ばし、けれどもユミが消えてしまう演出が確認できる。
ユミが生きていたとアイノが思ったのは夢か、何らかの勘違いで、その後ユミのいない世界を痛感させられてしまう展開があるのではないかと、予想できる。
神曲の巨神では、ユミがいなくなる辺りが直接描かれず、ユミの入院から卒業式に時間が飛ぶため、新曲の巨神はその間を埋めるシナリオであろうと、筆者は見ている。
アイノの一枚絵や神曲の巨神ラストから、彼女は前向きに生きていける強さを得ているはずだが、ではどのようにして得たのか、という話が描かれるのであろう。
ユミルとノイア、ユミとアイノ
さて、話は変わって、本作では世界の成り立ちについて、以下のように語られている。
そこには空も大地もなくただ『狭間(ギャップ)』だけがあった。
狭間は内にユミルを宿し、ユミルは育つにつれて狭間を押し広げた。
やがて狭間が二つに裂けると空と大地になった。
ユミルは咒歌を謳い、咒歌は世界を象る。
ノイアがユミルの許(もと)を訪れ、咒歌と共に世界を巡ると、昼と夜ができた。
幾度も昼と夜が巡り長い月日が流れた。
ユミルは次第に衰え、ついに死が訪れた。
ユミルの血は海と河となって生命を育み、息は魔力となって世界に満ちた。
髪からは草と木が、骸からは動物と人が生まれた。
ノイアは人々に告げた。
人はユミルの魔力により大いに栄えるべし。魔術の巨神 創世の章より
ユミルとノイアが世界を作り、そしてユミルが死ぬ。
これはユミとアイノがWanderを作った話と対応しており、これと彼女たちの覚醒イラスト8から、二人は創世に関わる重要人物ではないかとも言われることがある。
筆者としては、この後、アイノがノイアとは違う道を歩み始めたことこそを重要視すべきであると考えている。
ユミルの作り出したヒトは地上を満たし、繁栄を謳歌しました。
ですが、ノイアはユミルが遺した人間というものが気に入りませんでした。
だから、ヒトを滅ぼすための作品を生み出すことにしました。神曲の巨神 星天の章より
世界から天も地も消え、そこには再び『狭間(ギャップ)』だけが残されていた。
ノイアは狭間を見つめる。
やがて、ここに新たなユミルが生じるであろう。
ノイアは力を使い切ってはいたが、新たなユミルとの再会に胸を躍らせていた。魔術の巨神 新生の章より
ノイアがユミルと再会するために、ユミルと一緒に生み出した世界を滅ぼそうとしたのに対し、アイノはユミと共に創り出したWanderを自らの糧として、自分の人生を生き続けている。
ユミルに執着するあまり、ユミルと共に生み出したものを否定したノイアと、ユミとの思い出を胸に前向きに生き続けるアイノの対比である。
そして、言うまでもないことだが、本作は後者を肯定的に描こうとしている。
良かったことは なんだったかなあ
今のプレイヤー、おっさんとして「良かったことはなんだったかなあ」と言ってるフェーズだよ……。
— NPlasma(えぬぷら) (@elleonard_f) May 15, 2021
このフレーズは、不滅の巨神シナリオの最後、6時17分に魔術世界が停止し、終わる直前のウロボロス(おっさん)のボヤキである。9
機械人形に見届けられ、ユミルとノイアが創り出した世界は、6時17分に停止する。
世界が失敗作であったこと、終わってしまうことを嘆くウロボロスに対して、機械人形のピノはこう告げます。
「失敗作かもしれないけど、それでも良いことはあったでしょう?」
不滅の巨神 再誕の章より
世界が終わること、そして、その最後のイベントとして6/17付近の日程を選定してきたこと、おっさんの嘆き。まるで、サービス終了が発表された後のプレイヤーと本作をメタ的に表現したかのように。10
もしかしたら、サクラユミとリンドウジアイノについても、同じことが言えてしまうのではないかと、深読み脳が働いてしまったというわけだ。
サクラユミは巨神と誓女そのもの?
創世の巨人ユミルが、無の女神ノイアを残して世界に溶けてしまったように。
サクラユミが、リンドウジアイノを残して世を去ってしまったように。
我々プレイヤーを残して、巨神と誓女はその痕跡ごと消えてしまうつもりなのではないかと、思い至ってしまったのである。
時の止まった、子供のための楽園から、今やお前自身の人生を生きるときが来たのだと、無慈悲に送り出してくれるのでは、と。
オフライン版はもちろん、サントラも資料集も、巨神と誓女が存在したという証を振り返ることのできるものの一切を出さずに、幻のように去っていくつもりなのでは、と。
そして、そうなってしまうのであれば、それはそれで怖気が走るほど美しいと感じてしまう自分もいるのだ。
それにしたってさ
最後であろうイベントの予告を見て錯乱し、震えながらこの文章を書いている。
一旦文章にして吐き出してみて、色々と無理のある思考であったことを確認でき、書いた本人からしてちょっとだけ安心していたりはする。
もし、この予想通りであったとするなら、6/16から始まる新曲の巨神イベントの内容を見て更に発狂する筆者を眺めて楽しんでほしいし、的外れであったなら、勝手に発狂して震えてただけじゃないかと笑ってくれれば良い。
この、推しゲーの最期に立ち会う者としての狂い方は、後にも先にもないだろう。ならばせめて、その様を楽しんでもらえれば、道化冥利に尽きるというものである。
オフライン版、シナリオブック、サウンドトラックの三筋の光が空にあがって行ったりしないかなあ。
- もしかしたら咒歌かもしれない。
- 少なくとも、筆者の観測範囲においては。
- おそらく滋賀県。
- たいていの巨神は、シナリオに登場する男性や動物などがモチーフになっており、男性の登場しない神曲の巨神はそれだけでも異質。
- ユミと一緒に創り上げた脚本のタイトルがWander。
- 最重要人物のみ?正月ライカも何故かこの曲。
- 誓女の好感度を裏まで最大にすると覚醒し、イラストが変わる。
- 正確には不滅の巨神4章8番の謳。
- 本作は課金させる意図がないのかと思うほどに集金が下手で、その意味ではプレイヤーとして「失敗作だった」ように見えてしまっていた。