【ゲーム感想】Fate/EXTELLA LINK
目次
前置き
筆者はSN、HA、Extraシリーズプレイ済み、Zeroアニメ視聴済み
FGOは2部2章までクリア済み
今作のみならず、特にFGO2部2章のネタバレも含むので注意
グラフィックス
劇的に改善された。
前作の不満点が全て解決したと言っても良い。
マネキンのように血の気が感じられなかった肌の色味も、極端な少女漫画かと言うほど輪郭に対して巨大だった目もちゃんと可愛く(それでいてワダアルコ絵に近い感じに)リファインされている。
アクションパートもキレのある動きが見られ、体感のゲームスピードも向上して、見ていてとても気持ちが良い。
会話シーンの立ち絵が目パチ、口パクするようになった。
流行りのLive2D系の動きとまでは行かなくとも、これはこれで見ていて楽しい。
単純に登場サーヴァントがかなり増えており、ザビーズにも立ち絵がついて、ワダアルコ先生の作業量がやや心配ではある。
イベントCGの数はしぼられていたが、エンディングの超平和な一枚がすっごく好き。
サウンド
新規BGMがどれも熱い
Theme of Fate/EXTELLA LINK、神聖大帝 Karl der Grobe、遍歴騎士、推参!、Noble Phantasm ~Fate/EXTELLA LINK~、月海の血闘あたりがツボ
厳かな中にも孤独を抱えて立ち続ける脆さの見える神聖大帝 Karl der Grobeとかもうしんどいし、メインテーマのアレンジが宝具演出で流れちゃうところとかもう最高に刺しに来てる
月海の血闘はボス戦らしく熱い曲で、無双無双していてとっても良いのだが、ムーンドライヴすると上書きされてしまうところだけなんとかしてほしかった
EXTELLA、CCCの曲もいくらか収録されている
CCCのエリちゃんのテーマが汎用バトル3というタイトルになっているのはなんとなく納得がいかない
シナリオ/キャラクター
シャルルマーニュとカール大帝のための物語。
前作EXTELLAの続きではあるものの、完全に後日談というわけではない?謎時空。
言わばSNに対するHAのような感じ。
ギルの「我も夢から醒めねばな」という台詞や、来るべきヴェルバーに対する云々というアルテラの台詞から、EXTELLAの話が終わった後に何らかの形で生じた謎時空の模様。
エリちゃんはヴォイド化していないし、アルキメデスも侵食されていない。
(だというのに、ネロはヴォイドエリのことを覚えているし、アルキメデスはエリちゃんを死ぬほど嫌っている)
要は、細かいことは気にしちゃいけない時空。
それさえ受け入れてしまえば、今作はかなりコンパクトにまとまっていて、ちゃんと主題が作品内で閉じており、きれいな構成だった。
話の規模はコンパクトではあったものの、無双パートがメインなのでシナリオはこのくらいがちょうどいいと感じた。
シャルルマーニュ
突如マスターの前に姿を現した新米英霊。
今作の主人公は彼と言っても過言ではなく、彼を中心にして話が進んでいく。
ひたすらかっこよさにこだわる姿勢はつい最近ネプV2をやったせいか、うずめを思い出させる。
最初からカール大帝の正体や目的、そして自分のことにも気づいていながらしっかり目的に向かって迷いなく進んでいく姿勢はかっこいい。
CVは木村良平。
AngelBeats!の日向、ToZのスレイの人。
カール大帝
幻想としてのシャルルマーニュと、現実としてのカール大帝、という描き方をされていた。
敵側で出ているときはクソ真面目な性格だが、本来はシャルルマーニュと混ざったような感じの性格らしく、マイルームや拠点の会話ではかなりおちゃめな一面を見せてくれる。
強がっている系の設定なので筆者には割と刺さった。
CVは井上和彦。
ジョジョ2部のカーズ様、スパイラルの清隆様の人。
アルテラ
シナリオ中は基本的にロリテラ形態。ただし、戦闘中は大きくなる。
ロリ能登ボイスで「おかあさん」とか呼ばれちゃって、もうこれ大変なことですよ。
シャルルマーニュの秘密を知っており、カール大帝サイドにつくがその理由を聞けば納得。
アルテラお姉ちゃん……!
ザビ子
筆者が選択したのは当然ザビ子。
シナリオ面ではやはりあまり目立たない。
なんと今作ではボイス付きで喋ってくれる。
かなりお茶目さんなところはEXTRAの通りの性格。
CVはLast Encoreと同じく石川由依。
進撃の巨人のミカサ、アズレンのエンタープライズの人。
真面目そうな声でちょっと抜けた感じの台詞が出てくるところがたまらない。
ネロ/玉藻
今回はメインにあまり絡まず、おとなしくしていた
無銘
なんかロン毛になっていたが、ギルパートナー時の拠点会話で「ただのイメチェン」であることが判明。
特に深い意味はないらしい。
アストルフォ
シナリオ上影の薄い面々の中ではだいぶ目立っていたほう。
シャルルマーニュとの関係上、だいぶおいしい役柄だったように思う。
エリザベート/アルキメデス
いつもの。
アルキメデスのキレ芸はおとなしくなっていたが、それでもやっぱりエリちゃんへは塩対応。
静かにキレる芸風にシフトしている。
エリちゃんはエリちゃんで、そこまでオイタせずおとなしかった。
なんと、今作では「何度も出てきて恥ずかしくないんですか」をフルボイスで聞ける。
ジャンヌ・ダルク
ポンコツ聖女はやっぱりポンコツだった。
シナリオ上でも敵に捕らえられて魔力タンク扱いされており、薄い本が厚くなる。
大砲の威力がクセになっており、脳筋な一面が伺えるのは良い。
性能面では、システムの改善からだいぶ戦いやすくなったものの、やっぱりポンコツ。
メガンテ宝具が変わらず、メガンテで、ドライヴスキルも自らのHPを消費する。
エリア全体攻撃の宝具や、広範囲に高威力のダメージを叩き出せるドライヴスキルはゲームシステム上、多く打ったほうが戦闘時間を短くできる。
ただし、この聖女はその二つをためらわせる性能をしており、他のキャラからは一歩遅れてしまっている。
ドレイク
EXTRAから参戦。
新衣装を携えているが、バリエーションで元の衣装もある。
宝具がかっこいい。
ランスロット
Zeroのバーサーカースタイル。
青王との絡みがいくらかある。
機関銃とか戦闘機はお気に入りの模様。
性能的には、スピードとパワーを兼ね備えたバーサーカーで、戦場を蹂躙する感覚はなかなか気持ちがいい。
ジル・ド・レェ
青髭の旦那。キャスター。
ジャンヌがいるからか、とても精神が安定しており楽しそう。
鶴岡聡の名演技がクセになる。
ダレイオス
喋れない系バーサーカー。
呂布とのキャラかぶりが心配されていたが、キャラのかぶりとか気にならないほどどちらも出番がなかった。
スカサハ
影の国の女王。ランサー。
全身タイツのエロいやつ。
何がとは言わないが浮き出ているし袋になっているしめっちゃ揺れる。
クー・フーリンとの師弟漫才はなかなかのもの。
シナリオ上は、出てきたは良いがやられる程度の役回り。
スキル構成がFGO2部2章の伏線になっている。
原初のルーン(火)、原初のルーン(氷)、そして宝具の死溢るる魔境への門(ゲートオブスカイ)。
宝具は攻撃宝具になっており、いわゆるしまっちゃうお姉さん。
門の奥には雪山が連なる山脈が見える。
性能は上々で、スピードがあり攻撃範囲が広い。
FGOのモーションがいくつか取り入れられており、バスター攻撃や水着時の蹴りボルグもある。
水着DLCでアサシン版の姿になる。
ギルガメッシュ
出オチ担当。ちゃっかりキャスター適性があることに触れられる。
「疾く! 我を! 助けよーーー!」
アルジュナ
カルナといちゃいちゃするために出てきた回すほうのノッブ。
その他
たくさん出てくるが、シナリオ上はほとんど目立たない。
それぞれについて絆会話がたくさん用意されており、戦闘面ではみんなだいたい強いので、キャラ愛があれば楽しめるだろう。
システム
無双系陣取りゲーム
ここは前作と変わらず。ただし細かい部分で調整が入っており、戦闘面はだいぶ快適になった。
1ステージが重い系であることには変わらず、プレイにやや体力が必要ではある。
ゲームテンポを著しく損ねていたエクステラマニューバはラッシュという形でリニューアルされ、スピード感を損ねないように(かつ、全キャラである程度の火力が出せるように)調整されている。
剣戟やラッシュの際に連打が要求されるが、これはある程度の速さで押していればそれ以上はあまり意味がないもので、無理に連打しすぎて手を痛めないようにしたい。
通常攻撃派生はおとなしくなり、各キャラ固有の必殺技としてアクティブスキルシステムが搭載されている。
4ボタンにスキルを割り当て、強敵相手にはそれを用いて戦うことになる。
礼装のバランス調整
前作はセクタートラップが原因で礼装が縛られすぎる問題があったものの、今作ではセクタートラップが廃止された。
ムーンドライヴがやたらと強力であり、礼装で強引にムーンドライヴできるものに固定されがちになってしまった。
ガードブレイク
前作はガードを割る手段がなかったものの、今作では攻撃を受け続けているとガードが割られる仕様になった。
エリちゃんのガード無視は相対的に弱体化したものの、回復効果がつくなどでフォローされている。
やりこみ
トロフィコンプリート
今作は稼ぎポイントがはっきりしており、UIが改善されたことによりさほど苦労せずにトロコンできた。
ステージのクリア状況はステージ一覧から見ることができるし、礼装も最終作成日時が表示され、作ったことがないものがぱっと見でわかるようになった。
礼装のためのQPはEX:複製王軍団に黄金律を複数持って突っ込めばすぐに稼げた。
各キャラの絆レベルを上げる作業だけやや面倒だったが、それもEXのケルト師弟を相手にしていればさほど時間はかからなかった。
各クラス最低一人は絆レベル30にしないと礼装が作れないので、一人しかいないアサシンは積極的に上げておいたほうが楽ができるな、と気づいたのはもう終盤だった。
総評
前作からUIや操作性、グラフィック等、全てにおいて劇的な改善が見られ、ゲームとしてとっても気持ちよくなった。
シナリオもコンパクトで、前作の大まかな流れさえ知っておけば理解に問題はなく、しっかり主題として描いたものについては完結してくれている。
登場キャラも増えたので、無双系アクションで好きなキャラを動かしたい人にはオススメ。
個人的に、スカサハや狂スロ、青髭の旦那が動かせたのはとっても嬉しいし、ザビ子がこんな平和そうに喋ってくれていて、たまらない。