【ゲーム感想】CroixleurΣ

目次

  1. 前置き
  2. グラフィックス
  3. サウンド
  4. シナリオ/キャラクター
    1. ルクレチア
    2. フランチェスカ
    3. カテリナ
    4. サラ・アンニカ
  5. システム
  6. やりこみ
    1. トロフィーコンプ
  7. 総評

前置き

ハイスピードキマシタワーアクション CroixleurΣ(クロワルール・シグマ)の感想
特にこのゲームで気にすることはないでしょうが、ネタバレするので未プレイの方は注意されたい

グラフィックス

アニメ調の3Dモデルをビュンビュン動かせる
モデルだけで言えば雰囲気は最近のアトリエシリーズに近い

デフォルメキャラのイラストはRO公式イラストのデフォルメキャラに近い

定価1500円という超ロープライスのためか、ステージのバリエーションはないに等しい
背景のグラフィックは手抜きかというとそうでもなく、少ないながらもしっかり作られている

実はVR対応らしく、コミュニケーションモードで登場キャラと話せるらしい
パンツを覗こうとするとちゃんと隠してくれる

階層クリアのタイミングでダッシュしていると見える

サウンド

曲数は多くないが、粒ぞろい
3D戦闘かつ技のモーションやエフェクトも似ているからそう感じるのか、曲調もテイルズの戦闘曲に似ているところがある

スピード感のある戦闘を盛り上げてくれる良曲が揃っていて、聞いていて心地よかった
サウンドテストモードでじっくり聞けなかったのが残念
サントラもPS4パッケージ版の初回購入特典

シナリオ/キャラクター

シナリオは断片的にしか語られず、プレイヤーの想像に大部分が委ねられている
ストーリーモード4キャラ分+EXTRAモードを2回クリアすることでようやく全容が見えてくる

大雑把に言うと「ここにキマシタワーを建てよう」を実践してしまった二人の少女が長い封印から目覚めて卒業する話
ガッツリ作られたシナリオを読むというよりは、キャラクター選択画面やコレクションで語られる設定、それからストーリー上のキャラ同士の掛け合いから色々と想像するのが楽しい作品

戦闘中のキャラ同士の掛け合いがとても良い

ルクレチア

赤髪ツインテちゃん。愛称はルーク
素直で自信家で脳筋
細かいこと考えるよりとりあえず動くタイプ
魔法騎士学園 貴族派ベシエの筆頭
騎士派筆頭で幼馴染のフランのことを気にかけており、よく絡もうとするのだが、ある時を境にフランがそっけない反応を示すようになる
そっけないフランにも積極的に絡もうとするのは一途なのか何も考えてないだけなのか

ツインテにしている理由は幼い頃にフランに結ってもらったのを気に入ったため

CVは井口裕香

フランチェスカ

クールな金髪ショートちゃん。愛称はフラン
真面目かつ純粋なため、天真爛漫なルークには振り回されがち
ある事情からルークにそっけない態度を取っていたが、ストーリー上でルークに押し切られてデレる
デレた後、EXTRAモードでの二人の掛け合いは大変にキマシ力がある

CVは藤村歩

カテリナ

女王の妹
ノリだけで生きてる青髪セミロングちゃん
上品な貴族社会に馴染めないおてんば娘
作中では明示されていないが、おそらく貴族の娘が通う学校の学生
同世代の少女との明るい会話が苦手とされているが、サラとの会話ではかなりノビノビとしている様子
何も考えてないおバカ一直線かと思いきや大事なことはしっかり考えている節がある

CVは照井春佳
おどけたカテリナの多彩な声の使い分けが大変に素晴らしい
「アンちゃん先生~?」「探していたよ マイハニー」「聞いちゃったぜ」辺りが好き

サラ・アンニカ

東方から来た少女
寡黙ポニテちゃん
口下手で東の出身であることから容姿が周囲と異なり、周囲の学生からは距離を置かれている
が、当時7歳のカテリナにグイグイ押されて親友になる

カテリナには「サラ」「アンちゃん」「サラ・アンニカ」等色々な呼ばれ方をする
カテリナとのやり取りは凄まじい信頼が感じられてとても良い

CVは明坂聡美

システム

3Dで選択したキャラクターをビュンビュン動かして戦う
通常攻撃と4つの武器による必殺技を使い分け、ガンガン敵を倒していく
武器はキャラごとに最大10種存在し、その中から4つを装備する
モードによっては武器は壊れることがあり、壊れた後階層を移動する際に1つ補充される
1フロアで2つ以上壊れることもあり、そうなると次のフロアは少ない武器数でなんとかしなければならない
(武器がすべて同じ階層で壊れることはおそらくない?)

ダッシュにある程度無敵判定がついており、それを活かして敵の攻撃をかわしながら戦うことになる
ラインがなくなったグレイセスのステップ回避のようなもの

戦闘は爽快感があるものの、後半になるとアクション苦手勢にとってはかなり難しくなってくる
難易度はNormalとEasyから選択できるが、トロフィーをコンプしようと思うとNormalでなければならない
EXTRAモードを通しでやってシナリオを楽しむためにはやっぱりNormalである必要があり、アクション苦手マンにはそこがちょっとだけ厳しい
(ただし、操作方法はかなり単純化されており、装備による有利効果もあってアクションが苦手な筆者でも練習を重ねればトロコンまで行けた)

装備による有利効果は、それをしっかり使いこなせれば攻略が非常に楽になるもの
モードによって最適な装備セットは変わってくるので、それを模索するのも楽しい
メガネや猫耳や尻尾など、見た目の変化も楽しめる(見た目が気に食わなければ非表示にもできる)
ただし、ゲーム中でコインをかなりの数集めないと装備を整えられないため、コインドロップを増やす王冠やアイテム回収補助の猫耳系を先に揃えておくと効率が良い

アドベンチャーパートでテキストログを表示できなかったり、1枚絵を後で見直したりするギャラリーモードがない等、メイン以外のパートは本当に最低限しか整っていない印象
ただし、定価1500円の超ロープライス作品でここまでメインパートがしっかりしていれば、それらは問題にはならないだろう

やりこみ

トロフィーコンプ

ローカルランキングで1位を取る(すなわち、デフォルトで入力されているランキングの中で1位を取る)系がかなり難しい
ノーコンティニューは基本。奥義不使用も条件にされることがあり、それもアクション苦手マンには辛かった
最上階のボスで時間が止まる場合、魔力放出にダメージをつけて相手をふっ飛ばし続ける残念なゲームをやったりした
(その後、相手に攻撃を出させてから殴るターン制を意識すればクリアできることに気付いたが時既に時間切れ)

特に、ダンジョンモードのローカルランキングが最も難しい
ダンジョンモードはそもそもからして後半の敵の攻撃力が高く、装備も壊れるためノーコンティニュークリアすら難しい
生存装備で固めて、通常攻撃主体の立ち回りを意識することになる
ダンジョンモードでは奥義はいくら使っても構わないので、特にボス戦では活用しなければ厳しい
耐久力があり、奥義をヒットさせやすいルークかカテリナが使いやすい

かなり難しいとは言え、練習すればできるものなので、地道に挑戦するのが良い
ダンジョンモードは腕前次第だが、1周に40分近くかかるため何度もトライするには時間がかかるのが難点

総評

可愛い子をビュンビュン動かして爽快アクション
そして可愛い子たちのやり取りが戦闘中に挟まれるので飽きずに周回できる
フレンドリーファイアも可能で、味方に攻撃された時専用のセリフもある

キマシの描写はそこまで多くなく濃くないが十分すぎるほどしっかりしており、プレイヤーの想像に委ねられている部分が多いところがまた憎い

キャラモデルもシステムも基盤はしっかりしているので、彼女たちの活躍がこれだけで終わってしまうのが惜しいくらい
アンカテの頭悪そうでめっちゃ頭のいいやり取りをもっと見てみたいし、ルークとフランの関係の行方も気になる
ローカル二人プレイは可能だが、オンラインプレイにも対応されれば、なんて欲張りな願望もあったりする

サラ編で明かされたキマシタワーの話がもう完全にキマシタワーでキマシタワーという感じだったので、それだけでも満足している
ゲームパートもこの価格にしてはガッツリ遊べる類のもので、爽快感と百合が両方味わえる素晴らしい作品だった