ゼンハイザーのお高いヘッドホン GAME ONE を買った話
ゼンハイザーのGAME ONEを買いました
ちょっとトラブルもあったが、無事に解決していい音が聞けてます
動機
筆者Plasmaはこれまでの数年、ゼンハイザーのPC131を使い続けてきました。
比較的安価で音質も良く、耳につけていても疲れにくい非常に優秀なタイプのヘッドセットです。
ただし、既に2代目となったこのヘッドセットも、いよいよ断線しかかって時折右側から音が出なくなりました。
以前はマイク出力が完全に切れてしまい、買い替えたのを覚えています。
今回はだいたい2年半くらい頑張ってくれたのですが、もうそろそろ換え時です。
さて、価格も性能も非常に優秀なこのPC131ですが、実は致命的な弱点が一つあります。
ボリュームコントロール部分がケーブルの細さに対してやや重く、この部分が断線しやすいのです。
3mほどあるケーブルの長さもこの断線の危険に対してはマイナスで、しかし接続部分と自分の位置の距離を考えるとこの長さは魅力。
2年に一度のペースで買い換えねばならず、使用中は断線に注意して慎重に扱わなければならないというのはややストレスです。
付属の耳クッションも割りとすぐボロくなってしまい、硬い部分が耳に当たる運用をしなければならないのも玉に瑕。
しかもこのPC131は今や型落ちで、いつまでもこれに頼り続けているわけにはいきません。
では、後継モデルはないだろうかと探してみたところ……。
PC151、PC350は密閉式、PC161、PC323、PC360は出荷予定なし。
PC373Dはかなりお高い上に、接続コネクタがUSBです。
筆者は音や映像の転送に関して、USB端子をさほど信用していません。
(昔、ノイズだらけの酷いマイクを掴まされたことでそういう偏見を持ってしまっています)
ヘッドホンはちゃんと3.5mmジャックに挿して使いたい。
オープンイヤーでないと耳が蒸れてひどいことになりそう。
ケーブルはもうちょっと頑丈なやつが良い。
音質は当然、PC131から落としたくない。
生放送する機会は減ったが、身内でdiscord通話する機会はまだまだあるのでマイクもちゃんとついててほしい。
ありました。そんな贅沢な望みを叶えてくれる素晴らしいヘッドセット。
PC373Dよりややお安く抑えられ、しかも先程の条件をすべて満たしています。
ちょっと高いが、ケーブルも頑丈とのことで、長く使う覚悟を決めてえいやと購入しました。
実際どうだったのか
半差ししないとボーカルが消える
愕然としました。PCの3.5mmジャックの奥まで差し込んでさあいい音聞くぞーと思ったらこれです。
Aurora Daysの勇者部の皆さんの声が全然聞こえてきません。
満開もしてないのに聴力を奪われてしまったのでしょうか。神樹様絶対に許さないからな。
なんて勇者でもなんでもないおじさんがぼやいてても仕方ないので、原因の特定をしなければなりません。
奥まで差し込んだ状態でも、再生デバイスの設定で左右のバランスを変えると、ボーカルが復活して聞こえます。
左右のバランスを近づけるとまたボーカルが消える。
確か昔、マイクの特定の配線だけ切ることでカラオケを作るみたいな話を聞いた覚えがあります。それでしょうか。
元のPC131では奥まで差し込んでもしっかり聞こえてる。ということは、PC側の問題ではなさそうです。
まさか、初期不良……!?
いえいえ、天下のゼンハイザーです。まさかそんなことあるわけがない。
真相を探るべく、調査班はゼンハイザージャパンの公式サイトに飛びました。
ひねってね
だいたいこういう現象は自分一人が陥っているものではありません。
なんたって天下のゼンハイザーです。全世界で広く使われているモデルで、自分だけレアな不具合を引き当てるなんてことがそうそうあるはずがないのです。
ほらありましたよ。よくあるご質問。
URLに謎に略称やピリオドが入っていてちょっと気持ち悪いですが、何か理由あっての命名なのでしょう。
有線のイヤホン・ヘッドホン |
これこれ、これです。
(MOMENTUMシリーズ・HD 598/558/518・URBANITEシリーズ・HD 8DJ/7DJ/6MIXなどはケーブル挿入後、時計回りにケーブルを回すことで固定され、正常に音が出る仕組みです。) |
ん? 時計回りにケーブルを回す??
や、やったぁーッ! 勇者部のみんなの声が聞こえる!
んおっほおおお、低音しゅごいのおおおッ!
待って、落ち着いて、冷静になって。こんなこと説明書に書いてなかったよ!
というか説明書入ってなかったよ! 豪華げなパッケージだけドンと来て、ビリビリ破かないと見れない内側に英語含め数ヶ国語で注意事項が羅列されてるだけだったよ!
とは言え、何か問い合わせる際には公式サイトに来てね、という案内が保証書のほうにはついていたので、これで助かりました。
PC131はごくシンプルなケーブルでヘッドホン部分と一体になっていたが、GAME ONEはこのケーブルが取り外し可能であるというところが罠でした。
いや、もし断線してもケーブルだけ交換すれば良いのは素晴らしいし、そもそもケーブルが布製になってて頑丈そうというのも最高なんですが。
使い心地は?
良いです。まず音が良い。
PC131と比べても低音域がくっきり聞こえてくる感じがします。
本来ゲーム用で、ガンガンにFPSとかをやり込む人向けの商品ではありますが、なればこそいい音を聞かせてくれます。
そして何より、長時間着けていても疲れにくいつけ心地が良いです。
PC131と比べやや締め付けが強く、ちゃんとサイズ調整しないと耳が痛くなりますが、これは装着しているうちに慣れていくでしょう。
耳元のクッションもガッチリ本体にくっついて頑丈そう。少なくともPC131のようにすぐボロくなったりはしないでしょう。
マイクのほうはまだ試していませんが、上げ下げのみでミュートを切り替えられるのは良さそう。
上げ下げの際に若干引っかかり、カチッという音がするので、これは丁寧に扱わないとだめになってしまいそうな気配がします。
今のところ、総じて良い買い物でした。
あとはきっちり値段分の期間だけ働いてくれれば言うことはありませんが、果たして彼は何年頑張ってくれるでしょうか。
PC131との値段差を考えると10年くらいは戦ってもらわないと困るのですが、その時にまだお互い生きていたら10周年祝いでもしましょう。